第550話
アーネストが地下に向かっている間、ギルバートはドワーフの郷の中に居た
そこで天幕を張って、セリアと休んでいた
しかし眠ろうとしても、その度に悪夢を見て目覚めていた
ギルバートの魂が消えた事と、アモンの死がそれだけ堪えていたのだ
ギルバートは少し眠っては、悪夢を見て飛び起きていた
その度にセリアが、優しく抱きしめて宥めていた
彼女はギルバートの背中を優しく擦り、子守唄の様な歌を歌っていた
それでギルバートは、再び眠りに着いていた
「お兄ちゃん…」
「ぐう…
があっ」
「苦しいよね…」
セリアは優しく頭を撫でて、ギルバートの顔を見詰める。
ギルバートは夢の中で、セリアやアーネストが殺される光景を見ていた。
何度眠ってみても、その様な夢を見ては目が覚める。
そうして彼等を失う事が、怖くて震えていた。
「うわああああ…」
「お兄ちゃん
大丈夫、大丈夫だから…」
「うう…
セリア
アーネストが…」
「うん
大丈夫だからね」
「だが!
だが…」
「魔物は来ていないから
今は休もう?
ね?」
「あ、ああ…」
しかしギルバートは、顔面を蒼白にして震えていた。
愛するセリアや親友であるアーネストが、魔物によって殺される。
しかもなまじ魔物と多く戦っているので、その様子は詳細に夢で再現される。
ギルバートは何度もそれを見せられて、すっかり弱り切っていた。
大切な人達を殺される夢だ、その消耗は致し方ないだろう。
「うう…
ああああ…」
「大丈夫…
大丈夫だから…」
「ああああああ…」
「お兄ちゃん!」
ギルバートは頭を抱えて、血が出るほど頭を掻き毟る。
それをセリアは懸命に、身体を押さえて止めさせる。
それでもギルバートは震えて、汗を流して苦しんでいた。
セリアは光の精霊を呼び出すと、ギルバートの傷を癒そうとする。
ギルバートは傷を癒されると、再び眠りに着いていた。
「セロ…」
「女王様
これは私でも…」
「お願い…」
「しかし傷は癒せても…」
「駄目?」
「駄目では無いけど…
心の傷は私の力では…」
セロの力でも、精神に負った傷は癒せない。
しかも傷は深く、普通なら立ち直るにも相当な時間が必要だろう。
ギルバートはもう一人の魂を失ったばかりで、それがより精神の不安定さを増していた。
今まで支えになっていた、もう一人の自分の喪失。
それは不安や恐怖に対する、耐性まで下げさせていた。
ギルバートの魂の消失は、負の感情を押さえる力も半減させていた。
今まではギルバートが、負の感情を受け止めていたのだ。
それで表に出ているアルフリートは、精神を病む事無く戦えていたのだ。
それがギルバートの魂が去った事で、直接アルフリートが負の感情を受ける事になる。
アルフリートであるギルバートは、その負の感情に耐えられなかった。
それがこうして、仲間を夢の中で失うという事象で現れていた。
「そもそも女王様
この子は今まで、もう一人の魂が負の感情を受け止めていた
それが直接受ける様になった今…」
「魂が去ったから?
それで耐えられないの?」
「ええ
普通なら…
成長期に色々受けて成長するんですよ
それがもう一人の彼が、その代わりをしてたんです…」
ギルバートが支えていたので、あれだけ厳しい戦いでも耐えられたのだ。
魔物を怖いと思わなかったのも、負の感情をギルバートの魂が押さえていたからだ。
それが居なくなった今、彼は魔物の恐ろしさと死の恐怖に曝されいた。
アモンや兵士達の死が、ギルバートの心を深く傷付けていたのだ。
「どうしたら…
どうしたら良いの?」
「それは…」
セロはもじもじとして、上目遣いでセリアの方を見る。
「普通はゆっくりと…
戦いや死への恐怖を克服するんです
しかし急には…」
「無理なの?」
「無理では無いですが…
精神に歪みを生みますよ?」
「え?」
「無理をするって事は、それだけ負担を掛ける事になります
それに方法も…」
「方法?」
「ごほん
彼に生きる喜びを…
思い出させるんです」
「生きる喜び?」
セリアはキョトンとして、セロの方を見る。
その表情を見て、セロは益々もじもじしながら言葉に詰まっていた。
「好きな人に慰められたり…」
「え?
セリアもしてるけど…」
「ええ
そうですね」
「これじゃあ駄目なの?」
「う…」
上目遣いのセリアに、セロもどう答えて良いか困ってしまう。
「えっと…
恐怖に堪えられない兵士は…
そのう…」
「え?」
「好きな女性を抱いて安らぎを得るんです!」
セロは大きな声で、顔を真っ赤にして叫ぶ。
しかしセロの声は人間には聞こえない。
しかもギルバートは、今も苦しそうに魘されていた。
だからセロの絶叫は、セリアにしか聞こえていなかった。
「え?
ええ?」
「そのう…
愛の行為で…
そのう…」
「まさか?
そんな…」
「勿論、本能的な欲求もあるでしょう
ですが愛を感じて満たされる事で…」
「心を癒すって…事?」
「ええ」
セリアは顔を赤らめて、もじもじしながらギルバートを見詰める。
「う…
があっ!」
「お兄ちゃん!」
「女王様
私としてはあまりお勧めは…」
セロとしては、そんな事で無理矢理戦う事は勧められなかった。
それで精神を病んだり、さらに深く傷付く事もあるからだ。
そうして廃人になった者を、セロも多く見て来たのだ。
本来ならば、ゆっくりと戦いを繰り返して慣れるべき事なのだ。
「う…
よし!」
「ちょ!
女王様?」
セリアは覚悟を決めると、上着の紐を解き始める。
「んしょんしょ…」
「ちょっと
こんな所で!」
「黙ってて
恥ずかしいんだから…」
「だからって…」
セロは慌てて、同僚である風の精霊の子供達を呼ぶ。
「おい!
シルフの子供達!」
「なあに?」
「どうしたの?」
「あら?
これは…」
「そういう事だから、ここの空気を遮断しろ!」
「分かったわ
外に聞こえなくするのね」
「クスクス
女王様も積極的ね」
「うにゅう!
これは仕方がにゃいの!
恥ずかしいから見るにゃ!」
「はいはい」
シルフの子供達が、外に音が漏れない様に空気の層を作る。
それからセロが、光を屈折させて直視出来なくさせる。
こうして中で、何が行われているか分からなくさせる。
その上で念の為に、中に入れない様に入り口にも空気の膜を作らせる。
しかし彼等は、肝心な事を忘れていた。
セリアは上着を脱ぐと、そのささやかな膨らみを両手で隠す。
それからギルバートの肩を、揺すって優しく起こす。
「お、お兄ちゃん
お兄ちゃん…」
「う…
な!
セリア?」
「良いの
怖いのなら、セリアを抱いて」
「ちょ!
ここは天幕の中だろ?」
「大丈夫
シルフ達に音が漏れない様にさせたわ
だから…ね?」
「んむ!」
セリアはギルバートの口を、自分の口で塞いだ。
それから舌を這わせると、ギルバートの中に侵入して行く。
ギルバートもそれに応えて、舌を絡め合わせる。
二人は目を瞑り、互いの舌を絡め合う。
「んむ…」
「にゅっ
はにゃあ…」
「あわわわ…」
「うわあ…」
「人間ってこうやって愛を確かめ合うのね」
「こら!
見るんじゃない」
セロはそう言って、シルフの子供達を連れて行く。
これ以上見せたら、悪影響を与え兼ねない。
そう思って、セロはその場から強引に連れ出した。
それで二人っきりになり、二人はゆっくりと身体を重ねる。
「お兄ちゃ…」
「セリア
二人っきりの時は…」
「うん
ギル…
だいしゅき」
「セリア」
ギルバートは起き上がると、セリアを敷布の上に寝かせる。
それから両手を取ると、ささやかな膨らみに口を着ける。
「ふっ
はにゃあ…」
「あ…」
「大丈夫
声は外に漏れないから…」
「良いのか?」
「う、うん
思いっ切り愛して」
「あ、ああ…」
その小さな膨らみに、そっと手を添える。
それだけでセリアは、身体をビクリと反応させる。
何度か愛した事で、どうやったらセリアが喜ぶか分かって来ていた。
そっと触れると、下から優しくその膨らみを揉んでみる。
「はにゃああああ」
「セリア」
片方に口を着けると、小さな突起に舌を這わせる。
それからもう一方の膨らみを、優しく揉み解す。
それでセリアは、身体を震わせながら吐息を漏らした。
「はにゃあ…」
「気持ち…」
「馬鹿
良いに決まってるでしょ?
お兄ちゃんの手だよ」
「すまない」
「ギル…
もっといっぱい…して」
セリアは潤んだ瞳で、ギルバートを見詰める。
それでギルバートは、セリアの胸から手を這わせて、下の方に移動させる。
腰に来た所で、セリアはじれったそうに腰を震わせる。
それからまだ小さなそこに、ギルバートの手が伸ばされる。
「はうっ!
はにゃああああ」
「セリア…
こんなに…」
「ギルの手が…
触れるからだよ?」
「そうだな
もっとオレを感じてくれ…」
「う、うん」
セリアは怖いのか、少し表情を硬くする。
しかし手がそこを広げると、ビクンと身体が反応した。
それからそこが広げられると、小さな膨らみに指が触れる。
「はふん
はあああ…」
「セリア」
「あむっ
はふっ、はああ…」
二人は再び口付けをすると、互いの舌を求めて絡み合わせる。
それからギルバートは、暫くセリアの小さなそこを揉み解す。
まだ小さいそこは、ギルバートの物ではすんなり入らないのだ。
優しく触れて、入り易くなるまで揉み解してあげる。
そうしてすっかり準備が整うまで、ギルバートは念入りに触れていた。
「セリア…」
「ギル
良いの、入って来て…」
「でも…
痛くないか?」
「もう
ギルがこんなにしたのよ
責任取ってね」
「あ、ああ」
敷布はセリアので、すっかり湿ってしまっていた。
それで準備が出来たと、ギルバートは判断した。
そっと腰に手を当てると、セリアの中へと身体を沈めて行く。
ギルバートのそれは、狭くて小さなセリアの中へと飲み込まれて行く。
「はっ!
はにゃあああ…
ああ…」
「セリア!」
「大丈夫
ビックリしただけ」
「でも…」
「良いの
私の中に入って…」
ギルバートはそう言われて、さらに深くそれを入れて行く。
「はわわわ…
あひゃあん」
「セリア?」
「痛くな…
大丈夫…」
「だけど…」
「良いから
私の中に…
それで元気になって…」
セリアは顔を赤らめながら、腰をもじもじする。
それから意を決したのか、自分の両足をギルバートの腰に絡める。
「ねえ…
我慢出来ないよ…」
「良いのか?」
「うん
その代わり…」
「え?」
「その代わりに…ね
私もしっかりと、守ってね?」
「っ!
セリア」
「はみゅううん」
それで火が付いたのか、ギルバートは深く乱暴に侵入する。
ギルバートはいつの間、にか死の恐怖を忘れていた。
そうしてこの腕の中の少女を、必ず守りたいと願っていた。
「セリア」
「ギ…ル…」
「セリア」
「あふん
はにゃああ…」
「愛してる」
「うん
ふみゃあ
私も!」
二人は我を忘れて、激しく互いを感じていた。
魔物の恐ろしさも、死の恐怖も忘れて、お互いの肌の温もりを感じる。
そうして繋がりを感じる事で、いつしかギルバートの恐怖は薄らいでいっていた。
「セリア、セリア!」
「ギル!
ギル!
私にちょうだい」
「ああ!」
二人はそのまま、互いを抱き締めて達していた。
セリアはギルバートを受け入れて、満たされた気持ちに浸っていた。
そしてギルバートも、セリアを抱き締める事で忘れていた感情を取り戻していた。
この小さくて愛しい人を、必ず幸せにすると誓っていたのだ。
その為には、魔物を恐れて逃げていては駄目なのだ。
「セリア…」
「はみゅう…
ギルのがいっぱい…」
「ふふ…」
セリアはお腹を摩って、満たされた様な笑顔を浮かべる。
そうしてギルバートを見詰めると、悪戯っぽく笑みを浮かべる。
「ねえ
まだ恐い?」
「あ、ああ…
そうだな」
「ふみゅう
それじゃあ…
もう一回…する?」
「はははは
それには及ばないさ」
「みゅっ?」
「ありがとうな
元気になったよ」
「元気に…」
「違う、違う」
セリアの視線は、まだ自分の中に居るそれに向けられる。
ギルバートは顔を赤くして、慌てて弁明をする。
「い、いや違う
違わないけど違う」
「ふみゅう?」
「オレを…
元気付ける為に…そのう…」
「うみゅう…」
「ありがとう」
「もう…
大丈夫なの?」
「ああ…
いや、まだ恐いけどな」
ギルバートはそう言って、震える手を見詰める。
確かにまだ、魔物に対する恐怖は拭えていなかった。
だがセリアとした事で、少しだけその恐ろしさを忘れていた。
精霊の言った通り、愛する人の力で恐怖は和らいでいたのだ。
「うみゅう?」
「まだ…
まだ恐い、けど…」
「けど?」
「セリアを守る為なら」
「お兄ちゃん…」
「セリア…」
「ふみゅ…あむっ」
二人は再び、口付けを交わしていた。
激しく互いを求めて、舌を絡め合う。
しかし視線に気が付き、慌てて天幕の入り口を振り返る。
「あ…」
「ふみゃあああ」
「うわあああ」
「見てません」
「見えてません」
入り口から覗いていた、騎兵達が慌てて外に出る。
騎兵達はギルバートの魘される声が聞こえなくなって、心配して中を覗いたのだ。
しかし中は光の精霊の力で、空気が屈折されて見え難くなっている。
それで二人が裸になっているのは分かったが、何をしているかまでは見えていない。
しかし肌の色が微かに見えるので、何となくは分かってしまった。
「もう!
セロ!」
「こ、こ、これは…」
「うほん」
「我々は何も見てません」
「何も見えていません」
騎兵達はそう言って、入り口から中に入らない様にする。
ギルバートは慌てて、自分の衣服を着直した。
そしてセリアも、身体を拭くと衣服を身に着ける。
「もう!」
「ええっと…
音は聞こえていないんだよな」
「うみゅう…
セロは大丈夫って言ってたのに」
セロは外に音が漏れない様にしていたが、それは外に漏れないだけだ。
そして中が見え難いだけで、完全には隠せていないのだ。
あくまで見え難いだけで、薄っすらと色や形は見えるのだ。
そしてセロ達は、安心して天幕から離れていた。
それで騎兵達が、中を覗く事を止められなかったのだ。
「はあ…」
「見られちゃった…
ふみゅう…」
二人は顔を赤くして、俯きながら天幕の外を見てみる。
そこには当然、事情を知った騎兵達がもじもじしていた。
二人は溜息を吐きながら、天幕の中で頭を抱えるのだった。
まだまだ続きます。
ご意見ご感想がございましたら、お聞かせください。
また、誤字・脱字、表現がおかしい点がございましたら、ご報告をお願いします。
更新が遅れてすいません。
遅れた分を更新しておきます。




