第7.5話 アデルス大陸について
第7話の補足になります。
世界観と背景の説明ですので、興味がなければ飛ばして頂いても構わないです。
アデルス大陸と呼ばれる広大な大陸。それがこの世界の全てである。
それまで世界は3つの国から成り立ち、それぞれの秩序でもって世界の均衡を保っていた。
帝王を元首とし、広大な領地と強大な軍事力を併せ持つオルデリコ帝国。
獣人族、エルフ、ドワーフ等様々な小国からなるアルケミス連邦国。
そして、レクリア王家が治めるレクリア王国。
3国はお互いに不可侵条約結び、文化や技術、特産品貿易などの活発な取引を行っており。
同盟関係とは言わないまでも、各国間の人・物・金の移動は自由にできたし、相互の利益を尊重した良好な関係であった。
しかし、その均衡は唐突に失われることになる。
ある日突然、一部の人や動物に“スキル”という異能力が発現したのだ。
スキルの力は人々に衝撃を与えた。
仕事、文化、技術、そして戦闘。その全てが、スキルの力によって変様していき。
スキルを持つ者は称賛され、あるいは権力者に囲われたりと、その大いなる力に人々は魅了される。
この、スキルを持つ者にオルデリコ帝国はいち早く目を着けた。
帝国軍にスキル所持者を中心とした軍を作り、軍事利用を行っていったのである。
その軍団は、それまでの戦闘の概念を覆す程の圧倒的な力を示した。
オルデリコ帝国はこれを好機と判断。
均衡していた世界を統一すべしと、一方的に相互不可侵条約を破棄。両国に対し宣戦を布告したのだ!
当初、オルデリコ帝国の圧倒的な武力の前にしたアルケミス連邦国とレクリア王国は、なすすべなく敗戦を重ねていく。
恐るべきはスキル所持者を中心とした軍である。これらは、短期間の戦闘で多大な戦果を挙げていった。
最早、一国の戦力では戦線を抑えることすら難しく、両国は兵力、物資量も目減りしていく一方となり、次第に追い込まれていく。
この未曾有の事態に、アルケミス連邦国とレクリア王国は急遽同盟を結び、オルデリコ帝国に徹底抗戦する構えをとった。
この大陸を二分する、かつてない大戦が今始まろうとしていた・・・。
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