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エンゼルスの失敗


☆エンゼルスの失敗


ひとりの偉大な選手がいたところで、チームは勝てません。


エンゼルスの偉大な選手?そうです、メジャーリーグのファンなら誰もが知っているあの若者…。


もちろん、マイク・トラウトですね(・∀・)


トラウトは今年も大活躍ですが…。


今年の前半は調子が良かったエンゼルスですが、すっかり、いつものエンゼルスに戻りつつあります。


一昔前は強かったですが、近年はトラウトだけが活躍してくれるおかげで、そこそこのチームでいられているだけの球団です。


辛辣に言えば、トラウトがいなけりゃ誰もいないようなB級球団です。


トラウトは異常なまでの活躍なので、エンゼルスの勝率を変えてしまいますが、彼がいなければエンゼルスに視線を向ける要素はないですよね。


先発ピッチャーはすぐ故障するポンコツだらけですし…。



でも。これはチームの方針のせいでもあります。メジャーリーグの投手は5人でローテーション組んでるのが一般的ですが、もともと故障しがちな先発だらけのエンゼルスは、


投手の故障を予防する名目で6人でローテーションを回すと宣言していました。


他のチームより、一日長く休めますから、ケガ予防になるかもしれません。


いいことでしょうか?


上記のことだけならメリットがありますが、とんでもないデメリットもあります。


まず、『エースレベルの投手が来てくれない』。


それが、6人制の最大の欠点です。


なぜ来てくれないのか?

 

5人制に比べると、試合数が少なくなるんですよね。


そーなれば、当然、サイヤング賞を狙うヒトたちは勝ち星もたまらなければ、イニング数も奪三振も増えませんよね?


6人制に参加させられれば、何の個人賞も受賞できなくなるんですよ…(´・д・`)


そんなとこに、将来、殿堂入りを目指してるような本物のエースたちが、来てくれるわけないのです…(´・ω・`)


あと、6人制の致命的な欠点がもうひとつありまして…『中継ぎの負担が激増する』ってことなんです。


なんでか?


まず、登録できる選手、つまりチームにいれておける数が、メジャーリーグも決まってまして、全員で25人なんですよね(日本のプロ野球より少ないですね)。


なので、先発投手を一人増やせば、どこかのポジションの『予備』を一人減らすしかないです。


どこを減らすか?チームの判断によりますけど、場合によれば中継ぎを削るしかなくなるわけです(´ω`)


…で、中継ぎは人数が少なくなったために、一人が働かされる日が増えて、負担増になる。


負担が増えれば、疲労で成績悪化は免れず、ちょこちょこ負けるようになります。 


さらに中継ぎには、現場の同僚が減って忙しくて疲れるだけではない負担の増量が待っています。


たとえば、そのチームの先発投手の二人は『平均6イニング以上投げれる、いい先発』だとしますよね?


それだと、5人制ローテなら、30試合のうち、12試合は『中継ぎの負担が少ない日』で回せますよね。


でも、6人制なら?10試合に減りますね。


わずかな差に思えるかもしれませんが、メジャーリーガーはみんな限界近くまで能力を発揮しているわけですから、


休息日を削られたら、成績悪化や故障は必ず出るに決まっています。


6人制の勝ち負けに関するメリットは、『ポンコツな先発陣を休ませられる』だけです。


勝ち負けに関するデメリットは、『いい先発が来てくれない』、『中継ぎが疲弊する』…そのどちらともが致命的なダメージですよね。


そもそもエンゼルスの場合は、しっかり休ませたはずの先発陣が、5人制ローテ時より結果出てるかと言うと、出ていないのです。


他チームの人たちより休んでいるのですから、せめて他のチームの人たちより長いイニングを投げて欲しいものですが…(´ω`)


エンゼルスの先発には、一人として『平均6イニング』を投げられたヒトはいないのです。全員B級投手ですよ。


休んだからといって、成績はあまり上がっていませんし、さらに言えば、先発には故障が続発…


元から故障しやすい人たちばかりなので、やっぱり故障しました…( ・ω・)


つまり、エンゼルスの六人制ローテは『勝ち負けに関するメリットは一つもなかった』という結末に陥りそうなのです。


反面、エースは買えないし、中継ぎの負担は増えてるというデメリットは深刻に現れていまして…(´・д・`)


このままだと年間70試合を投げなければいけなさそうな中継ぎが5人もいます…。


後半戦は、中継ぎの故障や不調までもが増加して行く可能性はかなり大きいですね、エンゼルスは。


なんだか悪いシナリオにハマりまくっていますが、ロジックはシンプルですよね?つまり、当たり前すぎる結果が出ているのです。


何が言いたいかというと?


エンゼルスは当然、『こうなることを知っていただろう』…って、ことです(´ω`)




さて、エンゼルスが何でそんなことをしていたのか?


もともと地区優勝なんて目指してもいないからですよ。


そりゃそうなんです。アストロズがいる時点で、戦力上、不可能ですからね(´・ω・`)


オーナーも監督も新聞記者も、おそらくエンゼルスのファンだって、最初からエンゼルスの地区優勝なんて想像も期待もしていません。


先発六人制ローテを最大限、善意的に解釈すれば、来シーズン以降のために『先発投手を故障させずに保存しよう』としていたためと思われますし、それぐらいしかオーナーを納得させられるロジックはなかったでしょうね。


でも、破綻してしまいました…。


破綻してしまった理由?


大谷です。


というか、大谷に変な運用するのを許した結末ですね。


エンゼルスは今年、二つの愚かな作戦を採りました(´ω`)


ひとつは六人制ローテ。


もうひとつは大谷を週一登板&DHの二刀流を許したことです。


しかも、これらの愚策は、お互いを悪い意味で補完してしまいます。



どういうことか?


六人制の目的は先発投手の保護です。来年以降に備えて、先発を保存するはずでした。


でも、大谷二刀流はそのメリットを破綻させますよね?


過去にもいた投手&打者たちは、すぐ壊れたワケですよね。二刀流=壊れる。


二つのことしていたら二倍疲れるから、二倍壊れやすいだけ。当然です。


大谷二刀流は、六人制ローテの『先発投手の保護』を破綻させるわけですね。


先発投手を『守る』のと、二刀流で先発大谷に『ムチャさせる』は理屈が合いません。真逆ですよね、先発を壊したいの?守りたいの?


わかりません。


六人制と二刀流容認は、コンセプトの時点で矛盾があるわけですよね。



これでは監督は指揮官としては失格です。


矛盾した策を採って、最悪の化学反応をもたらしました。


六人制ローテ宣言は、


『今年は捨てていいから、来年以降に向けて先発投手をケガさせないように過ごさせましょう』


という本音だったはずなんですけど、


大谷の二刀流を容認して大谷という、エンゼルスには足りてない先発候補を潰しましたし、


大谷をシルバーシートであるDHで使ったため、休ませられる野手が減り→野手にも故障増ですよ。



さらにエンゼルスは先発投手、打者が壊れましたが、これから中継ぎまでもが壊れていくかもしれません。彼らはあまりに投げさせられているからです…( ・ω・)



もちろん、メジャーリーグにはいくらでも才能は転がっています。驚異的な新人がドンドン出てきてエンゼルスがまさかの逆転地区優勝する可能性もゼロとは言えませんが、それはイレギュラー過ぎて、あまり常識的な流れではありませんよね?



エンゼルスは、トラウトがいなくなるまでに、戦力を整備すれば、ワンチャンスあったでしょうし、そのためのシーズンにするはずだったんでしょうけど…。


そういうストーリーを自分達の策で破綻させてはいるんですよね(´ω`)



エンゼルスは今シーズンを消費して何を得たのか?


来シーズンへ資する何かを得たのか?


そのあたりが不透明なままだと、ドベでも無いのに監督クビもあるかもしれないですね…。


なぜなら?監督がそのままだと同じ策で行く可能性を内外に示すことになりますから、この失敗を気にする有能な選手はエンゼルスに来るわけないからです(´・д・`)



エンゼルスの場合、微妙に勝ってはいますけど…そこがまた悪くも作用するんですよね。


何でか?…『ムダに勝つと』、ドラフト順位が悪くなるんで、いい若手を取りにくくなるという副作用があるんです。


メジャーリーグのドラフト制度は、弱い球団から順に選び続けるんですよね。勝率30位チーム1位のチーム、そして、また30位~1位…を繰り返して行きます。


なので、弱い球団ほど再建する機会が多く与えられてます。


そのため、『ムダに勝つ』と、欲しい若手が取りにくいままで、チーム再建のペースが遅れて、何年もくすぶってしまうこともあるわけですね。ダメなら負けまくった方が良いときもあるんですよ( ・ω・)


トラウトは2020年オフにはFA満期でエンゼルスを出ていくでしょうから、


3年後には戦力がかなりダウンします。それまでに戦力を整えておくか、出来ればトラウトがいる内に地区優勝&ワールドシリーズ狙えるぐらいにチームを強く出来たら面白かったんですが…。


そのために今年を捧げるのもアリだったんですけどね?


大谷を投手としてのみ運用し、年間160イニング投げれて、三点台半ば~四点台序盤レベルの中級先発投手に仕上げられていて、


リチャーズとスカッグスがヘルシーで、来年にシューメーカーが無事に復帰できたなら、そこそこ悪くはない先発陣にはなっていましたね、来年と再来年は。


でも、今のところ何も得ていない。大谷はたったの9試合、49イニングで靭帯がちぎれ、先発たちもケガのラッシュ…。


低迷しそうです…。


だから、エンゼルスみたいなアホな球団で、大スターのトラウトの『全盛期』を無意味に消費させるのはバカバカしい。


そういう指摘も出てくるわけですな(´ω`)


それは別に完全な悪口ってわけでもないんですよね。


『さっさとトラウト出して、チーム再建を目指した方が良いだろ?』…ということを主張してもいるんです(´・ω・`)


トラウトと引き換えになら、『複数名の有望な若手』を手に入れることが可能なわけです。


メジャーリーグの最高の選手ですからね、その見返りも最高に大きい。


エンゼルスを『強くしたい』のなら、トラウトを強豪球団に渡す…っていうのは、極めて有効な策でもありますね。


有望な若手をたくさん手に入れられたら?そのうち、勝手にチームは強くなるんですから。


トラウトしかいないより、有望な若手にあふれたチーム(しかも、給料が安いから、余った金で有力選手買える)の方が、一年後や二年後は強くなってますよ。


エンゼルスはトラウトしかいないので、出したくはないでしょうけど、六月後半を負け散らかすと…?


もしかしたら、夏の終わりには他地区の優勝候補チームの外野を守っている可能性はわずかながらにあります。


全盛期のトラウトを、より多く見たければ?より楽しむためには?


プレーオフに行くチームへ移籍したほうが、ファンも本人もエンゼルスにも得が多くはあるんですよね。


トラウトのトレードなら、エンゼルスは明るい未来は手に入るって寸法です。


今年ワイルドカードが無理そうなら、さっさとあきらめて負けた方が、ドラフトでもいい若手取れるから良いんですよ。


確率は高くないですけど、トラウトの電撃トレードがあると、メジャーリーグ全体の大きな話題になるんですけどねえ…(´・ω・`)


僕は見たいですね。そういうの(・∀・)

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