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その0 ・ 初めに
「"この作品は、作者の気まぐれと見切り発車によるものでおそらく作品として良いモノに仕上がることは無いと思われるので無視していただけると幸いです"ってこんな手紙が今朝ポストインしてあったんだけどさ、岡崎これどういう意味だと思う?」
「ん……つまり"これから舞台上で芝居をするけど内容とか特に決めてない故駄作になる可能性が高いので館内からご退場ください"ってことじゃね。」
「え……どゆこと。」
「んなの知るか。」
「だいたい"この作品"ってなに。」
「そりゃお前……うん。」
「何さ。」
「ほら…その……あ、あれ豚じゃね。 おぉい豚!」
「ブヒィ!」
「ねぇ…おい、なんなのさ!」
「よしよし、つかお前まだちっこいんだから廊下歩く時は踏まれないように気をつけろよな。」
「ブヒィ。」
「ねぇってば。」
「長谷川よ……そんなこと、どうでもいいじゃないか。」
「ブヒィ。」
「いや…え……。」
「あーほらそろそろ授業だし、お前も邪魔にならないようにな。」
「ブヒィ。」
「あーもう……」