◯エピローグ その1
「本んっ当にっ!すいません!ごめんなさい!」
被疑者の身柄の確保やそれの応援への引き渡しなど、引継ぎを終え戻って来たシンは、地面に頭を擦り付け土下座する。ビチャビチャでダボダボで留めたあった髪のビロビロで、とてもそれが彼女がこの現場の責任者という風体ではなかった。
「いや、あの、良いんです、大丈夫ですよ!係長」
「そうですよ!相沢さんの弾だって全然当たってないんですから」
地面にひっしとしがみつくシンをなんとか引き起こすナツメとティオ。
「良いのよ、コイツなりのケジメっていうのもあるんだし。好きにさせてあげなさいよ」
流石に可哀想になったか、エリも少し声のトーンは穏やかだ。そう、相沢の前にたまたま転がっていった銃であったが、相沢はテーザー銃しか撃ったことがなく、そもそもの射撃スキルのなさも相まって、銃弾は大きく逸れたのであった。
シンが現場に辿りついたのはその時で、エリは相沢の確保、シンはへたり込んでいたナツメの介抱をしてから、今に至る。
二人に抱き起こされたシンは、今度はナツメの肩を両手で掴む。
「ナツメ、大丈夫やったか、なんやかフラッシュバックしてないか?」
ナツメがビクッと震えるが、すぐに持ち直して笑顔で答える。
「久しぶりで、ちょっと緊張しちゃいました」
少し間をおいて、あぁ、それならええねん。とシンは手を離して、今度はエリに言う。
「ほんま助かったわ、改めて礼を言わせてくれ。ありがとう」
エリは右手を軽く振る。
「良いのよ。ナツメさんも居るんだし、当たり前のことしただけ」
ただ、と言って、今度はエリがシンの身体を掴む。そして顔を近づけていう。
「もしかしてさ、身体、戻んないの?」
シンはただうなづくだけだった。
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