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2026年1月19日 詩
『夜におとずれて』
夜の帳が下りた後
じんわりとしみ込んでくる
落ち着かないぬくもり
さらさらと落ちる砂時計が
ろうそくの火でその影を揺らしている
湯気の立ち上る食卓
食器のない不可思議
座らない人間
勝手に動く椅子
咀嚼の音はないのに
空間に消えていく料理
赤いのは何?
夜が深くなった頃
ゆったりと流れ込んでくる
みしったぬくもり
振り子時計の音が
壁に反響して大きく聞こえる
天井からぶら下がったロープ
壁に立てかけられている梯子
椅子のないリビングテーブル
座る影はないのに沈む座布団
テレビの音は消されている
ラジオが流れているらしい
白いのは何?
夜が眠ろうとしている
じわじわと広がってきた
いやなぬくもり
デジタル時計の文字盤が
不規則に点滅する




