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2025年12月25日
雲の中は冷たくしっとりと重い。動くのには支障はないが、視界が悪く、遠くは見えない。
太陽がその熱を地面へと届けられるのであれば、この雲は消えてしまうだろうに、霧となり、靄となり、午前中の大半は居座っていた。
雨ではないから、濡れるわけではない。だが、長時間そこに在れば、どうしても水を取り込んでいくものだ。
さつま芋を蒸かすのに、窯に火を入れるが、薪が湿っている。薪が乾くまで、火は勢いなくくすぶり続けた。
ようようさつま芋が蒸けた頃には昼になっていた。
空気は冷たいけれども、こごえるほどではなかったことが幸いだった。
火のぬくもりは、雲の中では無力だ。




