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ゆめうつつをつづる  作者: 稲波 緑風
2025年12月
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2025年12月24日

 雨の一日。

 しとしとと降り注ぐ雨で肌寒さが増すが、雲のせいで低すぎる気温にはならない。

 家の中は静かに冷え、部屋の中は暖房の熱でじんわりと温かい。

 火鉢に火を起こし、炭を熾火にしたなら、家の中に熱がこもっていったかもしれない。だが、炭は熱を持つことを嫌がり、熾火にならず、家の中は冷えたままだ。

 火起こしのにおいが、家の中に充満する。ああ、お茶の出がらしでも入れておけばよかった。

 猫が温もりを探して、あっちへこっちへと動き回っている。猫の体重が重いせいで、人間が歩いているような音を立てている。

 編み物をしつつ、うとうと。生理の眠気か、温かさのまどろみか。

 現実にはあきれとあきらめと怒りがあって、妄想の中へ逃げ込む。ただただむなしさだけが積もっていく。

 一年の終わりが近付いているという実感がわかないまま、歪な感覚を抱えて時間が過ぎるのを待っている。

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