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ゆめうつつをつづる  作者: 稲波 緑風
2023年12月
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2023年12月22日

 知らないということは成長できるということである。

 知ることができるという幸せに甘えてはいけない。


 誰が言った言葉だったか忘れてしまったが、時折思い出す。学習するや学ぶと堅苦しくすることもなく、身に着けていく知識というものは、その人の大きな武器になるのだと、大人として過ごした時間があればこそ流石に実感している。

 嫉妬をして、「あの人だからできるんだ」「才能のない自分では出来るわけがない」と何もしなかったら出来ないことは出来ないままである。そう幼いころになぜ理解できなかったのか。

 私はとことん気分屋である。まして、自分の性格に合っていない教育(言い過ぎではあるが)をされたがために、何も出来ないことが多い。

 だからというわけではないが、今の自分は思春期の頃位から人生をやり直しているんじゃないかと自分自身では感じるくらいに感情と感覚と知識の一致を得ている。


 何事もはじめるのに遅いということはない。


 この言葉が行動の背を押してくれている。行動といっても亀の歩みより遅いのだから、一日一歩すら進んではいないが。それでも、先人たちの言葉を知識として得て、実感として獲得し、行動に移せるようになってきているのは、じんわりと嬉しい感情が広がるものである。

 なぜ実感を得ることができるようになったのか。きっかけはない。ある日ふと、「あれこれって」と自分のものにできたのだ。誰かに言われたわけでも、何かの情報を得ていたわけでも、本を読んでいたわけでも、行動を起こしていたわけでもない。ただ本当にある日自分の中で知識と実感がしっくりと馴染んだのだ。

 啓発本やら、その手の情報やら、読んでそのままとか、必要なところを書き写しておいたとか、何かしら行動している人はたくさんいると思う。そして、為になる情報を得たり、身になる情報を得て行動に移せる人もたくさんいると思う。ただ、私は少数派に属していたんじゃないかと思うくらいに、その手の情報を得てもまったく実感できなくて行動に移せなかった一人だ。

 私の場合、情報を得るだけで何もできないなら知らなくていいや。と投げ出すことなく、知っているだけでいいや。読むだけでも楽しいし。と文字を楽しむことにしたのも大きい理由なのかもしれないが。

 ただ本当に自分の中で知識と実感が一致しないと何も出来ない人がいるんだなと、自分で経験して納得する。こういう人間は何事にも手間がかかる。自分で納得しないと行動できないのだから。

 それでも、いったん納得してしまえば、行動が早い人もいるだろうから、私からはだからどうしろとはまったく言えない。あ、ちなみに私は納得しても行動は遅いので、役に立つ人間には遠いが。

 まあつまり、人間とは自分で思っている自分よりもっと違った自分がいるのだと気付くのに時間がかかる人間がいるということだ。

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