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ゆめうつつをつづる  作者: 稲波 緑風
2025年7月
635/723

2025年7月15日 詩

 『強風と大雨』


 雨が部屋に吹き込んできた

 開け放していた窓は

 風に吹かれて耐えていた


 風は雨の行き先を変える

 西からか 東からか

 北からか 南からか

 家の中にこもる空気を逃がす

 そのための窓の解放をするのに歩き回っている


 バシバシと叩きつけられる雨粒に

 窓はけなげに耐えている

 風にも揺さぶられているのに


 私はジッと窓越しに外を見る

 雨が風に連れられて動いている

 落ちた地面の後には

 道路を川のように流れて

 雨どいから滝のように落ちて

 いつかまた雨になるんだろう


 遠い日に見た雨に

 川に行けば会えるだろう

 海に行けば会えるだろう

 でも今

 数万年前の雨に

 叩きつけられている家の中で

 数万年後の雨を

 見ている


 大雨の中での呼吸は苦しい

 びしょ濡れになった服は重い

 吹き付けてくる風に抗いたくない

 強風と大雨

 水たまりに虹は映らないみたいだ

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