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ゆめうつつをつづる  作者: 稲波 緑風
2025年5月
579/744

2025年5月20日 詩

 『自分の愚かさを自分自身に突きつける 希望と絶望は同じものになる 真相に気付ける人はいない』


 忘れられないからすがりたくなる人がいる

 妄想の中だけで優しくされれば満足か と

 問われても 否 としか答えられないけれど

 忘れたいと思う心と 記憶にしがみつく心とが

 やじろべいのように行ったり来たりする

 無自覚の内に淋しい時に思い出して夢を抱く(あまえている)

 現実に戻ってきて後悔するのがいつものこと

 自分の馬鹿さ加減にいい加減飽き飽きする

 飽きて 落ち込んで 悲しんで 苦しんで 逃げる(現実逃避)

 記憶の中にいるだけの人 現実の本人には何もしないから

 と許しを求めて言い訳をする

 恋か と問われれば 否 と答える

 怒りか と問われても 否 と答える

 愛か と問われれば 否 と答える

 憎しみか と問われても 否 と答える

 それほどにその思いに名前はつけられなくなっている

 ひたすら思い出すものを消していっているのに

 残ってしまうものがあって どうしても思い出す

 自分の人生に欠かせない人か と問われたら 答えが出せない

 存在することに 必要ではあるかもしれない

 自分を確立することに 必要ではあるかもしれない

 そのどちらも 必要ではないかもしれない

 そんな 人

 忘れたいのに忘れられなくて 甘えてすがりつきたい人

 現実ではないどこか(妄想や夢のなか)でしか 会うことができない人

 期待して 夢を見て 希望を抱いて

 現実を見る(絶望する)

 自分の置かれた状況を見る

 さよなら を告げる心

 またいつか現実ではないどこか(妄想や夢のなか)で 会ってください

 しょうこりもなく繰り返して 忘れたい人を思い出すでしょうから

 忘れてしまえば 楽になることが一つ増える

 そう知っているのにまだ忘れられない

 次は期待しません 夢を見ません 希望など知りません

 そんな声を忘れてしまうことを知っている

 喉元過ぎれば熱さを忘れる

 そのことわざのように すがりついた苦しさも 忘れる

 だから またね

 自分の心の思い出の引き出しに しまい込むのだ

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