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2025年5月7日 詩
『あることを願うことよりも ないことを望んでしまう愚かさ 消えない人格の人生』
もしも愛を純粋にうたえたならば
微笑みのぬくもりを
感じることもできただろう
ゆるゆると流れる時間に
感情をころしていく
この行き先を見ることはない
もしも恋の激情に流れられたなら
別れの冷たさを
愛しく思うこともできただろう
せわしく行き交う思考に
過去を忘れていく
この戻り先を知ることはない
もしも
愛情をわかることができたなら
求めることも
望むことも
傷つけることも
今もなかっただろう
振り向いた先に影はない
目の前には光はない
もしも もしも
愛を純粋にうたえたならば
あなたに手を伸ばせただろうか




