410/736
2024年12月2日 詩゜
『葬式』
片方は死に片方は生き続ける。それは、自然のいとなみ。
それでも涙を流さずにはいられない。
「頑張れよ。」
どちらともなく声をかけあう。
どこまでも広くひろがった大空へ飛んでいくのは残った人じゃない。
どこまでも広くひろがった大地を歩くのは残らなかった人じゃない。
「頑張れよ。」
声をあげる。涙、流しながら。
大地から大空見れば君が見えるだろうか。
大空から大地見れば君が見えるだろうか。
「さようなら。」
いま、そんな言葉は似合わない。
「ありがとう。」
こんな言葉も似合わない。
「頑張れよ。」
大空を飛ぶ君に。
大地に残る君に。
どちらともなく声をかけあっていよう。
2005年1月6日記
2006年7月31日改




