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ゆめうつつをつづる  作者: 稲波 緑風
2024年11月
405/736

2024年11月27日 詩゜

『思春期の幻想 妄想のはざま 現実に残れない人間のなれの果て とまどいに似たため息』


とまどいに似たため息

深呼吸よりも深い呼吸

廃墟の中にたたずむ時計

時は刻み続けられる

太陽の逆転

月の公転

溶け出した蜜が

火を追いかける

眠るものなし

ため息の視覚

拡張されし空間

努々(ゆめゆめ)忘るるな

木枯らしは春一番に変わる

進化せし時間

退化せし人間

(おそ)るることを忘れ

(おそ)るることを忘れ

笑うことを忘れ

(わら)うことを忘れず

一種類のものになる

個は持たず

(しゅう)は持ち

何を持って

未来となすかも知らず

盲目の老人が

国の舵をきる

聾唖(ろうあ)の若者が

眠りをむさぼり

誰も満足なものはなし

動かざるもののみ知れり

怠けし者のみ知れり

稀有なる道をみすえ

歩むすべを知る

風が吹き荒れし稲穂の海の上

雲がごとく踏み荒らす

何を持ちて生く

疑問すら持たぬ旅人

清々(すがすが)しき水を飲む

(にご)れし川の上側

幻の感覚

必要以上のものを求め

命は(かたち)を留めず

死して(のち)

名は決して残らず

欲望の道を歩むこと

(やす)きことほかならず

理性の道を行くもの

神が手も要らず

見るは光のみ

(かが)げし歌唄(うた)は闇

すべてを持ちて

畏るることを知る

心は闇

されど理性の道行くもの

手は光

彼らにはただ(いのち)のみ

それは死して後も名を残す

迷いも間違いも

彼らは楽しむ

聾唖の若者=学ばない、聞かない、知らない、無知なる人間

障碍者の方を意味して書いてはいません

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