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2024年11月26日 詩
『見つめる』
自分の心を見つめる
当たり障りのない場所を
均すようにふれて見つめる
自分の心を見つめる
深く傷も穴もある場所を
えぐるようにふれて見つめる
苦しかろうとも
辛かろうとも
自分の心を見つめる
他人を見つめる
心の一片も向けずに
空虚な目で見つめる
他人を見つめる
愛情も恋情も名もなき感情も込めて
よくよく知ろうと見つめる
気持ち悪がられようと
誤解を招こうと
他人を見つめる
影を見つめる
自分のか他人のか
はたまた生き物ではない
影を見つめる
先人のか偉人のか
はたまた遺物か
知らないからと
知りたくなったからと
影を見つめる
草を見つめる
木を風を空を
自然を見つめる
草を見つめる
火を水を海を
大地を見つめる
在るということを
有るということを
見つめる
見つめる
それが必要だと思うから
見つめる
それが必要ないと思うから




