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ゆめうつつをつづる  作者: 稲波 緑風
2024年10月
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2024年10月15日

 十三夜の月が夜のさなかにさえざえとある。

 供えたものはすすきとみっつの柿とみっつのホットドック・・・・・・。

 団子を供えるものだろう。だが今日に限って、餅を作るのも、団子をつむのも遠慮したい。

 昨日ゆでた栗が鬼皮ですらむかれずに、一皿残っていた。そして、20×50のかごに山盛りのニンニク。

 皮むきの一日だ。ニンニクの一片(ひとかけ)は小さいものが多く、手間がかかった。まして、ニンニクの汁が傷にしみるのだ。

 栗の皮は冷え切っているせいで、硬すぎて気付かぬうちに右手人差し指の指先を少し切っていた。

 そんな一日だ。いまさら、手の込んだやつを用意しようなどとは、口が裂けても言いたくない。いっそのこと、買いに出かけてもいいんじゃないかと言いそうになったくらいだ。

 団子くらいならコンビニでも買えるのだから。(夕方だったので、品切れの可能性が高いのだが)

 まあ、ありあわせでどうにかしてしまおうというのに、(いや)はない。

 私自身は、お供えをしようなんて思っていなかったのだから。

 とりあえずのお供えをして、月見はしない。それもまた不可思議なものだが。

 手が痛い。右手の人差し指の第二関節と第三関節のあいだにたこができかけている。包丁を強く握りしめすぎたせいだ。

 たこがなくなるのには時間がかかる。それまで、包丁を握らないなんてことはない。

 また手の形が変わるんだな。年を重ねた証明みたいだ。

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