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2023年11月23日 偽
日向で本を開く。ぬくもりに誘われてうたた寝する。ガラス窓に背を預けて伸ばした足の上に本と猫。まるまるとした猫は微笑みを浮かべて日向の熱と体温によって温かい。うたた寝は本が閉じた感覚で妨げられた。
ああ、寝ていたのか。
覚えている本のページを探して開く。忘れても良いように銀色の栞を挟む。昼寝としゃれこもうと猫を抱き抱えて横になる。ぬくもりにあふれた猫が微笑みを浮かべたままこっちをみる。
寝るのを楽しもう?
本は日陰に置いて、猫を抱きしめて、横になって目をとじる。
日が傾いて少し寒い。昼寝しすぎたようだ。猫はぬくもりを残しているけれども、もう起きよう。
読みきれなかった本は明日にでも読もう。なんて猫を抱きしめて起き上がった。