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2024年9月15日
暑い日々は続く。暦の上ではとうに秋であるのに。
雨が降って涼しくなれば良いと、雨を待っている。
待てども降らぬ雨だが、ムシムシと湿度は上がっていく。
入道雲はあれども、ここには降らず。
雷がなれば、降るだろうとソワソワして、雷が光れば、ワクワクする。
風が強くなれば、雨雲が来たかと窓を閉める。
降らずに風も雷も去ってしまえば、落胆するだけだ。
待望の雨だ。これで涼しくなるぞ。
その雨は強い風にあおられて、部屋の中を濡らすので、急いで窓を閉めなければならなかった。
その雨は雷を抱えていて大きな音が近くで鳴った。
結局、雨は夜の間だけを冷やし、翌朝の太陽によって涼しさはなりをひそめた。
暦の上では夏は去ったというのに、まだまだ夏だ。
蝉の声も止み、すずむしやこうろぎの音がするのに、気温だけがまだまだ夏だ。




