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ゆめうつつをつづる  作者: 稲波 緑風
2023年11月
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2023年11月21日

 里芋を洗う。掘りたての泥だらけの芋を洗う。売り物として並ぶようなある程度大きさのそろった芋ではない。大きさも形もそれぞれ様々で同じものなどない。

 ひょろっと伸びてる根っこをもぎりとり、なるべく芋を割らないように皮をはぎ、かわを落とす。

 バケツに水を入れて地面に置き、その中に里芋を入れて洗うので、人間はかかんで洗うことになる。泥水がこぼれても片付ける手間がないように、地面に直に置くので、里芋を全て洗い終わるまで、立ったりかかんだりの繰り返しをする。

 里芋を掘って取り出し、ねこくるまに乗せて水場の近くに持って来るので、ねこくるまの上で洗えば良いかもしれないが、山盛りの里芋の泥を落とすのにどれだけの水が必要になることやら。

 バケツに水をくんで、その中で洗うと一度ねこくるまの上で軽く泥を落とせるし、根っこも取れる。時間がたてば泥が乾いて土になるので、はたいて落とせる。

 節水と効率と自分が汚れないために、腰を痛めるという不思議。小さい椅子に座って洗うのが楽である。

 洗い終わった里芋を網の上に転がして乾かす。

 出荷する農家の方々は大きさを選別するのだろうし、出荷しない農家の方々が畑の片隅で作っていてもある程度は分けるだろうし、家庭菜園では里芋は大きすぎる気がするが。

 それでも食べられるまで手間をかけたのに、食べる時はレンジで蒸して、味付けして、一口で終わりだ。

 はかない儚い一口である。

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