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2024年8月31日 詩
『晦日』
月の終わり
祓えの日
消えた風習
簡略化される慣習
日々の連なり
変わらない日常
記念日でもなければ
切り替えでもない
大晦日でもなければ
忘れ去られている
月の終わりなだけ
カレンダーがめくられて
手帳の月が変わるだけ
部屋を綺麗にして
身支度を整え
月神様を迎える
運気が変わるだろうか
忘れ去られてしまった儀式
「月日が経つのは早いね」
そんな言葉が聞こえてくる
そんな言葉が飛び交う
大人の時間は落ち着かない
晦日である
ただ漠然と思うだけになった
そんな日の一つだ




