表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゆめうつつをつづる  作者: 稲波 緑風
2024年8月 詩の月
308/734

2024年8月23日 詩

 『確かなる現象とは 夢か(まこと)か』


 明かりを探した

 街はどこだろう

 行ったり来たりの

 道を進む

 迷路の中か

 夢の中か

 事実を知ることが出来ない


 暗がりに眠った

 気付けないほどの微震

 動かないはずの銅像

 ここは現実か

 それとも幻か

 事実を知ることが出来ない


 いつだったか

 過去の話を未来にした

 現在の話を過去にした

 結末のない物語

 進まない現状

 事実を留める方法はなんだ


 どうしようもないほど

 澄んだ空だった

 清らかな水だった

 濁らせたのは

 曇らせたのは

 ありもしない現実だった


 眠っておくれ

 ここには現実しかない

 ここには事実しかない

 夢は消え去り

 幻は散った


 すべては夢のこと

 ないものを望み

 あることを失った

 ただそれだけ

 ただそれだけ

 年をとっただけ


 煌々と輝く明かりの

 元に群がる

 命の叫びか

 魂の雄叫びか

 耳を持たぬまま

 息をしている


 明かりを探した

 部屋にともった灯りは

 悪夢を追いやる

 ささやかな安心すら

 訪れることはなかった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ