表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゆめうつつをつづる  作者: 稲波 緑風
2024年8月 詩の月
304/736

2024年8月19日 詩

 『切り裂くは過去にて現在に(あら)ず』


 過去を払うとは

 未練を無くすだけではないと思う

 思い出もまた

 過去のよすがなのだから


 午前三時半の雷の大音量が

 眠っていた身体を揺さぶって起こす

 ああ 雷か 雨もひどいな

 なんて思いながら

 二度寝をするのは

 休みの日だから


 雷が意識の何かを揺さぶって

 逃げていた判断を決断へといざなう

 作ったものにはさみを入れる

 解かれていく糸に何も感じない

 一枚の布になった巾着は

 切られて小さな布になった


 夜の初めの雷は雨風と共にやってきた

 家の窓を閉め切って

 濡れないようにと対応する

 おびえる幼子を

 抱えて背をかるくたたく

 大丈夫だよ

 声には出さないけれども

 寝かしつける時と同じように


 片付けようとして

 ある世界にひたる

 抜け出せないまま

 一日が終わる


 幕が下りた時

 残っているのは焦り

 明日へ残してしまった

 今日やろうとしたこと

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ