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2024年8月14日 詩
『家 生活しているということ 日常とは 幸福とは』
家に帰る
誰かがいる気配
「ただいま」なんて
言わないのに
なんとなく伝わっている感じ
灯りのついていない部屋
誰もいないだけ
昼寝のし過ぎで寝ているわけがない
なんて思っていたのに
まさかが当たる
消し忘れの扇風機
首をふっている
外からの風で
縁側の風鈴がなる
カーテンを閉める音
洗面所の水音
洗濯機の稼動音
猫のいびき
姿は見えていないのに
存在は確かにあるとわかる
部屋の住人が
無意識に出す
気配は家に広がって
いるってことを
誰かに伝えてる
家の中に満ちていく
生活という状態
一分先も続くだろうか




