表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゆめうつつをつづる  作者: 稲波 緑風
2024年8月 詩の月
295/736

2024年8月10日 詩

 『願わくば(たれ)もいない所にてただひたすらにあらん事を(おの)が目標にしたくて』


 歌いたい歌がある

 心の奥底から

 湧き上がってくる

 言葉と音楽にのせられた

 その一瞬だけしか成らない

 私しか聞かない歌を

 誰もいないところで

 風に言葉が散り散りになって

 何も残らない歌を


 たとえばその歌が

 応援歌だったとしても

 たとえばその歌が

 反戦歌だったとしても

 たとえばその歌が

 罪の歌だったとしても

 たとえばその歌が

 上手かったとしても

 たとえばその歌が


 歌いたい歌がある

 心の奥底から

 吹き出す

 どうしようもない

 言葉と音楽に包まれた

 紙にも機械にも残らない

 私だけが聞こえる歌を

 たった一人で

 音の漏れない場所で

 蒸発してしまう歌を


 たとえばその歌が

 悲しい歌だったとしても

 たとえばその歌が

 楽しい歌だったとしても

 たとえばその歌が

 愛の歌だったとしても

 たとえばその歌が

 恋の歌だったとしても

 たとえばその歌が


 歌いたい歌がある

 誰かが歌った歌ではなくて

 楽譜にも残っていない歌を

 機械から聞くことのない歌を

 心のままに流れる歌を


 歌いたい

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ