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81話 冒険者ギルドVS魔王!

「タクト、ちょっと説明して貰ってもいい?」


 シキブの顔から笑顔が完全に消えている。

 状況によっては、俺は敵だからだろう……



 シキブに事情を話す。

 アルとネロを倒して配下にしたというのは多分、俺の事だ。

 しかし、配下でなく師弟関係が正解だと訂正もした。


「最強魔王を倒した……」

「あぁ、それに危害を加えないことも約束させた」

「それ、証明できるの!」

「証明ね……本人達からの説明でもいいか?」

「本人達って、魔王を呼べるの!」

「あぁ、安全は俺が保証する」

「ちょっと、待って! 話が凄すぎて整理出来ない……」



 シキブとムラサキ、そして下からトグルとイリアを呼び、話し合いを続けている。

 なんか、面倒なことになったな……

 扉が空き、ローラも入って来た。

 なんとなく面白そうな気配がするという理由だけでだ!

 ローラのこの直感は凄いな!

 狐人族特有のスキルか?


 シキブが考え込んでいる。

 一気に老けてしまわないか心配だ!

 ……俺のせいだけど


「再確認するけど、安全は保障できるのよね?」

「あぁ、それは俺が保証する!」

「そう……じゃあ、呼んで頂戴!」


 シキブ達は緊張しながらも戦闘態勢に入っているのが分かる。

 俺はアルに連絡をして、ネロとすぐに来てくれと伝えた。

 面白い事か? と聞かれたが、面白くなる前に必要な事だというと、あっさり承諾した。

 アル達は、近くまで来れば俺の場所は特定出来ると言うので、ジークのギルド会館にいることを伝えた。


 三分程で、アルとネロが【転移】してきた。

 同時に、ローラの腕からアラームが鳴り出す。

 ローラは慌てずにそっと、音を消した。


「タクト、久しぶりなのだ!」

「師匠~、久しぶりなの~!」


 転移してきたふたりは、俺の足元でピョンピョンと跳ねている。

 イメージと全然違うふたり組に、呆気に取られている。

 その気持ちは、よく分かる。


「タクト、このふたりが魔王なのか?」


 ムラサキが、確認するように問いかけてきた。


「あぁ、こっちが第一柱魔王のアルことアルシオーネ。 こっちが第二柱魔王のネロだ!」


 簡単に紹介をする。


「おぅ! よろしくな!」

「ネロなの~!」


「このギルドのマスターをしている。 シキブと申します」


 シキブは、アルとネロに挨拶をする。

 緊張しているのが良く分かる。

 敵の大将に匹敵する者達だから、扱いを間違えれば大惨事になるので慎重になっているのだろう。


「ふたり共、悪いけど身元確認の為、鑑定士にステータス閲覧させてもいいか?」

「おぉ、良いがそんな面倒な事せずに見せてやるぞ!」


 アルは、皆の前でステータスを開示した。


「私もなの~!」


 ネロのステータス開示をする。


「お前ら、俺達は人族で魔族の敵だけど、そんな簡単に見せても良いのか?」

「タクトが言うなら、信用出来る奴達という事だから、別に良いぞ!」


 警戒心が全く無いな……

 だが、今はそれがとても有難い事だ。

 それよりも、ステータスを見て固まっている四人と、面白がっているローラをどうするか……

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