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69話 宝石採掘勝負開始!

 ギルド会館についた俺は、ムラサキを探す。

 一階には居ないようなので、受付に尋ねる。


「ムラサキ居る?」


 上のギルマスの部屋にいるみたいなので、呼んで貰う事にした。

 数分後、階段からムラサキが下りてきた。


「どうしたタクト」


 なにやら上機嫌だ。

 まぁ新婚だしな。


「明日って、時間あるか?」


「あぁ、別に急ぎの依頼も無いし、今度の定例会までは特に用事は無いぞ」

「そうか、明日俺に付き合ってくれないか?」

「おう、別にいいが面倒事か?」

「いや、遊びの延長になるんだけど、勝負をしたいと思ってね」


 勝負という言葉を出せば、絶対にムラサキは乗ってくる。


「分かった。 それで、いつだ」

「ムラサキが朝食食べ終わってからで、いい。 集合場所は、俺の宿でも良いか?」

「あぁ、構わん」

「誰にも言わずに、内緒で来てくれ」

「分かった。 楽しみだな!」



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 翌朝、ムラサキは戦闘装備で宿に来た。


 遊びの延長といったのに、勝負=戦闘と考えるのは、戦闘バカの証拠だ……


 とりあえず人気の無い所まで移動して、人が居ない事を確認して【転移】を使い、ドワーフの集落付近まで移動した。

 ムラサキは、一瞬何が起こったか分からずにいた。


「これが【転移】か、すげぇな!」


 ムラサキは、ステータスを閲覧していて【転移】が使える事は承知なので、隠す必要は無かった。

 装備を外してもらい一旦、俺の【アイテムボックス】の中に収納する。


 集落まで歩きながら、今日は宝石を掘り起こす勝負で勝負内容は大きい方を取った方が勝ち。

 ただし金銭目的では無いので宝石の持ち帰りは禁止と伝えた。


 ラチスとステーには承諾済だが、ムラサキには宝石を持ち帰ることを内緒にして貰っている。


 タダ働きじゃないか? 納得出来ていないようだが、筋トレも兼ねられるし帰ったら酒を御馳走してやるといったら、疑問もどこかに吹き飛んだようだ。


 ムラサキと待ち合わせる前に、朝早くこちらに来てドワーフ達には、詳しく補足説明をしていた。

 出来るだけ大きい宝石を鬼人に掘らしてあげたいので、出来るだけサポートして欲しい事。

 ラチスを含むドワーフたちは承諾してくれた。


 集落まで着くと、何人かのドワーフが準備をして待っている。


「今日は、宜しく頼む」


 改めて、挨拶をして採掘場へ向かう。


 採掘場に着くと、制限時間三時間と決めて、二手に分かれた。

 ムラサキ側には、採掘のベテランを付けて貰った。


 ムラサキが採掘している間、こちらは世間話をしながら適当に掘削をする。

 【掘削】のスキルを使えば、ある程度の範囲掘れる。

 しかし、宝石を壊す可能性もあるし、今回の趣旨と外れるので地道に掘ってみる。

 掘削時間よりも、ドワーフとの話の方が面白いのでほとんどの時間は、話をしていた。


 『トブレ』というドワーフは、毎回新しい物を作ろうとしては失敗しているらしい。

 技術は村一番なので、普通に作ればかなりの良品が作れるのに、ひたすら新しい物に挑戦している変わり者みたいだ。

 『ザルボ』というドワーフは、ひたすらガラス細工に打ち込み、何度も納得できず作っては壊すを繰り返しているようだ。

 この間は偶然、波の様な帽子をガラスで作ったりするなど、新しいアイデアが出来たと言って変な物ばかり作っているそうだ。

 俺はこのふたりのドワーフに興味があるので村に戻ったら、紹介して欲しいと頼んだ。

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