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61話 商人ギルド昇級試験-2!

 ランクBの試験が終わると、受付嬢が水晶を運んできた。

 【鑑定眼】で確認したが、不正を施されている様子は無い。


 ランクAの試験内容のスキル確認をする為、水晶に手を当てる。

 鑑定士は、【鑑定眼】【交渉】のレベルが既に、ランクSの合格ラインだと、ロックスに伝える。


 これでランクSのスキル確認も、合格した事になるな


 ロックスは言葉を発しないが、悔しそうな顔をしている。


 筆記試験は少し難しくなったが、それでも小学校高学年レベルだ。

 指定商品はランクA、『ブルートラウト:一尾』は今迄通り、【アイテムボックス】から取り出し提出する。


「これではありません」


 鑑定士が、違うと判断した。


「えっ! うそ!」

「提出されたのは、『インディゴトラウト』です」


 ロックスは、非常に嬉しそうだ!

 こいつには、段々腹が立ってきた。


「こっちか?」


 改めて、『ブルートラウト』を提出する。

 ロックスは、驚いている。


 ランクSで『ドラゴンの髭』を引き当てるとロックスが


「ハハハ、残念でしたね。 このランクのくじの中では一番のハズレですよ。 制限時間は一〇日、二四〇時間ですよ」


 笑いながら言ってきた。

 確かに『ドラゴンの髭』は持っていない。


「トイレに行ってくる」

「別に構いませんよ。 こうしている間も時間は過ぎていきますけどね」


 ロックスは勝ち誇った口調だ。


 とりあえず、アルに連絡をする。


「おぅタクト、久しぶりじゃな。 なんか用か?」

「用があるから連絡したんだよ! 悪いけどグランニールの髭一本抜くことは可能か!」

「ん、今横に居るから別いいけど、なんか面白そうな事しているのか! 妾もまぜるのだ!」

「いや、別に面白い事はしていない。 とりあえず迷いの森の以前に出会った場所まで、来てくれ!」

「おぉ、了解じゃ」


 グランニールの許可なく即答って……

 あとでグランニールには、お礼を言わなければ。


 トイレに入り、アルの所に【転移】する。


「よぉ、タクト!」


 既にアルとグランニールは来ていた。

 俺が着くと、すぐにグランニールの髭を掴んで抜いた。

 グランニールが何事かと驚き、痛がっている。


「いいのか?」

「グランニール、悪いな!」

「別に気にする事ないのじゃ。 どうせ、すぐに生えてくる」


 いや、アルお前じゃなくて……


「これもついでに持っていけ」


 グランニールの背中から、二〇枚ほどの鱗が落ちてきた。


「成長期になると生え変わるんだが、置き場に困っていての。 人族にやると争いになるから、タクトにやる」

「……俺も人族だぞ」

「タクトは信用出来る人族だし、妾の師匠だから問題ない!」

「そうなのか、有難く貰っておく」

「気にするな! 黒いのがグランニールのだぞ」

「すまないな」

「弟子として当たり前じゃ」


 よく分からない理屈だが、とりあえずアルとグランニールに礼を言って戻る事にする。

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