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40話 いざ、ジークへ!

 クラツク達を呼び、仲間(フレンド)登録の事を確認してみる。


「はい、像を彫る際の条件で、納得いく物が出来たら村長経由で連絡する様に言われました」


 ……たしかに、そんなこと言った気がする。

 何故、そんな事を言ったのかが分からない。

 とりあえず、訂正だ。


「それは、スマン。直接連絡くれれば良いので仲間(フレンド)登録しておいてくれ。ロイドもな!」

「はい、ありがとうございます!」


 ロイドもクラツクも喜んで登録してくれた。

 俺も、とても嬉しい。

 クラツクの彫った物を見せてもらったが、いい出来だ。

 しかし、趣味のレベルを超えていないので、引き続き頑張るように伝える。


「はい、必ず納得いく物を彫ってみせます!」


 彫る事に対する情熱は衰えていなかった。


 遠くで、老夫婦の手を引くリズとシズの姿があった。

 ふたりがお世話になっていると言っていた老夫婦か?


「リズ、シズ!」


 声を掛けて、近くまで行く。


「これはこれは、タクト様」


 老夫婦が挨拶をする。


「おじいちゃん、様付けは駄目なんですよ」


 シズが俺の呼び方を指摘する。


「そうですよ、おじいさんタクト殿ですよ」


 老婆も同じように注意をした。


「そうでしたな。申し訳御座いませんな、タクト様」 

「おじいちゃん、直ってないですよ」


 笑いながら注意するリズ。

 ふたりもこんな風に、家族関係を築きたかったのだろうか?

 リズ達の村の風習に関しては、俺がどうこう言える話ではない。

 リズ達と同じような境遇の子が、この世界にもまだたくさん居るのだろう。

 その後、シズやリズ達とも仲間(フレンド)登録をした。


 フランは家族と友人達に、マリーはお世話になった村人達にそれぞれ別れの挨拶をした。

 やはり、別れは寂しいのかふたり共涙を流していた。

 一応、【転移】は村人達には隠しているので、三人で村を離れた。


「本当にいいのか?」


 最後の意思確認をする。

 ふたり共、頷き真剣な眼差しで俺を見る。

 決意は固いようだ。


「それじゃあ、行く前にまず仲間(フレンド)登録をしておくか!」

「えっ!」

「あっ、はい!」


 ふたりも行く気満々だった気分に対して、唐突に登録依頼をしたので戸惑いはしたが素直に応じてくれた。


「行くぞ!」


 【転移】を使い、ジークの傍まで一気に移動をした。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



「凄いですね!」


 フランは遠くからではあるが、ジークの城壁に驚いている。

 一生、村で過ごしていたら見られない景色だろう。


「これ位で驚いていたら、王都を見たら死んでしまいますよ!」


 マリーが笑いながら、放心状態のフランに話しかける。


「王都はもっと凄いんですか?」

「えぇ、この五倍はありますよ」

「えぇ~!」


 王都という位だから、国一番の大きさを誇る街だろう。

 【全知全能】に確認すると、ジークは防衛都市らしい。


「主、私は影に隠れますので宜しく御願い致します」

「私も姿を消しますね」


 クロと、シロはそう言って隠れた。

 では、防衛都市ジークに行くとしよう!

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