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326話 大きな勘違い!

 ヒドラは湖の畔に来ると波で警告を与え、湖の水に触る事で、俺に対して攻撃を仕掛けてきた。

 湖に何か守る物があると考えるのが、妥当だろう。

 湖の底を探索する為に、湖に潜る。

 【魔力探知地図】で魔物を確認するが、大きな反応は無い。

 湖の底まで来るが、特に宝箱のような物は見当たらない。

 何度も湖面に上がって息を吸い直して、湖の底を探索するが何も見つからない。

 俺の勘が外れたのか? 陸に上がり、少し休憩を取り湖面を眺めながら、今迄の事を少し考えてみる。

 俺の考えでは、ヒドラは湖にある宝を守っていると思っていたが……。


「あっ!」


 湖を良く見ていると、湖を渡らないと対岸に行けない事に気が付く。

 つまり、ヒドラは湖の守護者でなく、対岸の穴の守護者であったというわけだ。

 俺は、そのまま泳いで対岸に行き、先に進むための穴に入る。

 穴の中は、先程の場所同様にヒカリゴケで明るい。

 罠に注意しながら進むが、何もそれらしいものは無い。

 徐々にヒカリゴケが少なくなっているが、他には何も無いかと思っていると、岩の陰で大きな黒い影が動く。

 良くその場所を見てみると、俺の良く知る苦手な部類に入る黒い物体が、他の岩陰にも発見した。

 その姿は大きなゴキブリだ!

 俺は足を止めて【全知全能】に確認すると『ジャイアントローチ』だと答えた。

 俺の知っているゴキブリと生態も同じで雑食だそうだ。

 ゴキブリと違うのは、単体行動でなく集団で行動する事と、大きさくらいだ。

 とても、写真を撮る気分にはなれないので、シロには申し訳ないと思いながらも撮影を託す事にする。

 とりあえず、攻撃を受けるのも嫌なので【炎波】と【火球】を連続でジャイアントローチに向けて放つ。

 【魔力探知地図】で魔物の反応を確認すると、さらに奥に同じような反応がある。

 進むのを一瞬躊躇うが、進むしかない。

 ひたすら【炎波】と【火球】で、ジャイアントローチを消し炭にして進んでいく。

 魔物の反応が無くなったのを確認すると同時に、道も突き当たりになる。

 これだけ苦労して、行き止まりとは……。

 いや、何か仕掛けがあると思い、岩を触ったりと仕掛けを探すが、何も見当たらない。

 最終的に、この道自体が罠だと言う事に気が付くには、時間が掛かった。

 ダンジョンなら当たり前の事だが、騙されたと思うと腹が立つ。

 三分の一の確率で、二つも外すとはとことん運が無いと思いながらも、遠回りは一番の近道だと自分に言い聞かせる。

 気を取り直して、来た道を戻るがスケルトンアーチャー達と戦っていた俺がひとり通れる程の道が無くなっていた。

 つまり、帰り道が無くなってしまったという事は、この階層に閉じ込められた事になる。

 なにかしらの脱出方法を探さなくては、いけない状況だ……。

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