27話 先輩からの助言!
別に、師弟関係を結んだからでは無いが、ネロの事を詳しく聞く。
情報が多い事に越したことはない。
アル同様に、ガルプによる転生者でアルの後に、この世界に転生した様だ。
ネロの恩恵は、アルをテンプレートにしている。
この情報はアルに聞いたのと同じだな。
一通り話も聞けたので、ネロの恩恵を確認する。
恩恵は申告通り十一個。
・【不老】
・【不死(条件付)】
・【転移】
・【オートスキル】
・【MP自動回復】
・【レベル上限無効】
・【異常ステータス無効】
・【全属性耐性】
・【身体強化】
・【物理ダメージ半減】
・【魔法威力増加(一〇倍)】
新しい恩恵はふたつか。
やはり、アルの恩恵をテンプレートにしているので似ている。
ふたつしか習得出来ないのは非常に残念だ。
しかし、【魔法威力増加(一〇倍)】は反則だろう……
しかも、威力調節も可能になる為、【火球】等であれば大きさも調整出来る。
威力を調節して使うって状況が、想像できないが……
スキル内容は一応聞いてみたが、予想通りの内容だった。
「なぁ、お前達って種族なんなの?」
見た目的にも、小学生にしか見えないふたり組の種族が気になった。
「妾は【龍人】じゃ!」
「私は、【吸血鬼】なの~!」
なるほどね、どちらも有名どころだ。
「ネロは、太陽とか十字架とかニンニクは大丈夫なのか?」
この世界の吸血鬼の弱点について質問をする。
「昼間は、少し力が弱くなるの~! 十字架やニンニクってなんなの~?」
「それは、ネロが全属性耐性を持っているから、昼間でも活動できるのという事か?」
「そうなの~、ほかの子達は夜型なの~!」
十字架や、ニンニクはこの世界には無いのか……
吸血鬼で昼型なのもどうかと思うが……
「タクト、忠告するが恩恵という言葉は使わぬほうが、良いぞ!」
「なんでだ?」
恩恵を使うのは『転移者』か『転生者』のみの為、トラブルに巻き込まれやすいそうだ。
この世界の先輩の忠告は素直に聞くことにする。
今後は、ユニークスキルと言い改めることにする。
外を見ると、既に朝陽が登ろうとしていた。
「俺は、今日用事があるからお前達とは、これ以上は遊べないぞ!」
アルとネロは不服そうだ……
何でかとしつこく聞いてくる。
面倒くさい。
村人に見つかる前に帰って欲しい……




