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161話 親睦のビンゴゲーム!

 村人と移民、出入りしている魔族それぞれが自己紹介をする。

 明日からは、仲良く暮らしていく仲間だ。


 自己紹介が終わった者に、俺は紙を渡した。

 紙には、数字が三つ書いてある。

 簡易的なビンゴだ。

 当然、皆ビンゴは知らない。


 簡単にルール説明をする。

 箱から数字の書いた木の札を取る。

 その札に数字が書いてある。


 その数字が、手元の紙の数字三つと一致すれば「ビンゴ!」と叫び、二つ揃った段階で「リーチ」と言う。


 商品は一位に『金貨五〇〇枚』、二位に『金貨三〇〇枚』、三位に『金貨一〇〇枚』とした。

 皆、種族が異なるので、共通する商品が思いつかなかった。

 運が試されるゲームだと補足しておいた。


「はやく、やるのじゃ!」


 アルは、楽しそうに紙を持って手を振り回している。


 皆を座らせてビンゴスタートする。

 因みにドラゴン達は、申し訳ないが不参加とさせてもらった。


「三二」


 俺が七つ目の数字を言うと、大きな声が聞こえた。


「リーチじゃ!」


 嬉しそうにアルが立つ。

 ネロが下から悔しそうに見ている。


 「六」「四八」「二一」と続けて数字を言う。


「……リーチです」


 恥ずかしそうに、ナタリーが立つ。


「俺も、リーチだ!」


 トグルも勢いよく立つ。 アルは悔しそうに2人を見る。

 気にせずに進行を続ける。


「二」

「……ビンゴです」


 ナタリーが、恥ずかしそうに宣言した。

 前に出てきてもらい、数字を確認して『ビンゴ』を確認する。


「ナタリーが一位だ! はい、拍手!」


 皆がナタリーに拍手をした。

 商品を受け取ると、そそくさとゾリアスの横に戻った。


 その様子を悔しそうに見つめるアル。


「一九」


 数字を言うと何人かが「リーチ」と言い、その場に立つ。


「二七」

「ビンゴ!」


 トグルが嬉しそうに俺の所に来る。

 数字を確認する。


「トグルが二位だ! はい、拍手」


 トグルは嬉しそうに金貨の入ったの袋を手に取り戻る。

 席に戻るとザックとタイラーに尊敬の目で見られていた。


「八」「二九」


 続けて進行する。


「四三」

「ビンゴです」


 ラミア族のレビンだった。 レビンも嬉しそうに俺に所まで来る。

 数字も間違いない。


「三位はレビンだ! はい、拍手」


 拍手が終わると、


「これで、ビンゴゲームは終わりだ」


 最初に立ったアルは、物凄く悔しそうだ。


「運ゲームと言っただろう」

「そうじゃが、悔しいのじゃ!」

「リーチも出来なかったの~!」


 アル以上に、リーチさえも出来なかったネロは悔しそうだ。


「また、やりたいか?」

「なんだ! また、やってくれるか」

「あぁ、景品が難しいから今度考えておく」

「景品は、妾が用意するぞ! そうじゃな、グランニールに髭と鱗と爪を出させよう」


 ……グランニールが可哀そうだろ。


「景品は、皆が困らないもの限定だ。 ちゃんと連絡するから」

「楽しみが増えたのじゃ!」

「たのしみなの~!」


 嬉しそうなアルとネロ。

 とても魔王とは思えない、ただの無邪気な子供だ。


「タクト、ここに妾の家を造っても良いか?」

「家?」

「あぁ、グランニールの所にも近いし、ここで寝泊まり出来れば最高じゃ!」

「あ~、ずるいの! ネロもなの~!」


 ……村長に相談だな。

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