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155話 下衆達の末路!

 待ち合わせの夜になり、スラムに向かった。。


 ハーセミッツ達が、ニヤニヤと笑いながら待っていた。


「待たせたな」

「いや全然。 それで立ち退く代わりに幾らくれるんだ?」

「一回払えば、もう戻ってこないんだよな?」

「あぁ、約束するぜ!」


 笑いながら答えるが、それが嘘だとスグに分かる。

 クロも助言してくれたが、クロの能力を使うまでもなく分かる。


 あらかじめ用意していた金の入った袋を、俺の足元に置く。


「これをあと三袋用意している」


 袋から中身を見せて、それが金という事が確認出来ると、ハーセミッツ達は大はしゃぎしている。


「あと、他にも用意している物がある。 美人は好きか?」

「話が分かるじゃねえか! 嫌いなわけないだろうが!」


 仲間達とこれから訪れるであろう日々を想像しながら、楽しそうに話しながらこちらに歩いてくる。

 俺が村人の格好なので、警戒心はゼロなのだろう。

 楽しそうにハーセミッツ達が寄って来た瞬間、【転移】で『迷いの森』に移動した。


「……なんだ、ここはどこだ! お前、何をした!」


 焦るハーセミッツ達。


「美人の集まりに招待しただけだ!」


 俺の言葉に反応して、美人達が姿を現した。


「ほぉ~、これは上物だな!」


 ハーセミッツ達は、先程までの疑問も忘れたかの様子で、それぞれお気に入りの美女の方に向かって歩いて行った。

 そのまま、樹の枝に巻き込まれて、次第に姿が分からなくなっていった。


「悪いな、リラ」

「あら、全然いいわよ」


 樹の陰から、リラが姿を現して答えた。


「あいつ等でも役に立つか?」

「そうね、粗悪品だけど養分には成るから、大丈夫よ」

「出来れば、身元が分かる様な物は廃棄したいが出来るか?」

「……身分を証明するような物も無いし、服とアクセサリー位だから此方で埋めておくわ!」

「そうか、それは助かる」


 行動だけだと、俺もコイツ達と同類なんだよな。

 いずれ俺にも罰が下る事は覚悟しておくしかない。


「コイツ等も最後は、役に立てて良かったんじゃないか」

「私的には、いつでも持ち込みは歓迎するわよ!」


 相変わらずリラは、笑顔で怖いことをサラッと言う。


「リラ、このリストの魔物ってこの森に居るか?」


 トブレから材料調達依頼のメモを渡す。

 全部に目を通し終わると、


「残念だけど、この森には居ないわね」

「そうか、アラクネも居ないか?」

「アラクネの集落は、もう少し東に行ったところになるわね」

「そうか、それなら仕方ないな」


 スラムの件が一段落したら、トブレの材料調達とカンナのプレゼントの件を対応しないといけないな。

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