6話
11093年4月6日それが今回の私の誕生日だ。
体重大体2900グラムの女の子として生まれてきた。
名は シルフィ・アルベルタ
シルフィが名前でアルベルタは家名だ。
親は辺境伯爵。そこそこに良い暮らし。
兼ねてから思っていたことを今世ではやろう
今世で、私は、“女子力”を極める!
……ところで女子力ってなに?
女子[が持つ『技術』又は『武』又は『知』の]力、ということだろうか。
そう思い込んだ私は産まれて意識が覚醒してから魔力の鍛錬を始めた。
そして3歳になり喋れるようになってもそれを聞くタイミングは訪れず。
6歳になり親がお金を出してくれたおかげで行けるようになった学園の初等部でそんな話題がやっと出たので…
『お母さん、女子力って何?』
そう、お母さんに聞いたら『はぁ?』という顔をされた。
何がおかしい?
定義は重要だぞ?
女子力が技術力を示す言葉なのか武力を示す言葉なのか知力を示す言葉なのかで私がこれからやることは変わってくるんだぞ?
まぁ体はもう鍛え始めているし魔力も鍛え始めているから武力に関しては問題ない。
国立の図書館で歴史やら文化やらも学べるし礼儀作法は3回の人生で死ぬほどやったから大体の国で通用するだろう。
何より絶対記憶能力があるので知らないことでもすぐに覚えられる。
つまり知力もオッケーだ。
技術力に関してはちょっとやって勘を取り戻せば問題ない。
つまり全てに先手を打ってある。
完璧だ。
なんてことを当時考えていた記憶がある。
恥ずかしいわっ!
なんで絶対記憶能力あるんだ…
『シルフィちゃん…女子力っていうのはね?』
女子力っていうのはなんなんだ?
武力か?知力か?技術力か?
当時の私は随分と見当はずれの考えをしていた。
『どれだけ女の子らしいかってことよ』
『は?』
考えても見て欲しい。
『女の子らしいこと』と『力』が、どう結びつくんだ?!
正直今でも良くわからん。
『女の子らしい』ってなんだ?
男に媚びることか?
なぜだ?男など生きるのに必要ないだろう。
料理ができることか?
私の作る携帯食料は味はたしかにそこそこだが、1日に必要な栄養素を完璧な配分で調合してあるスペシャルフードだぞ?
私がそれなりに長生きできることには、この便利フードが一役買っているはずだ。
『カロリーエイト』を参考にフルーツ、メイプル、チョコの三種類味を用意してあるからマンネリ化することもないぞ。
掃除?
魔法で細菌やら微生物は全て殺しているし、床に色んなものが散らばってはいるもののその位置は私が全部記憶しているから問題ない
洗濯は魔法でなんとかなる。
というか家事全般がそうだ。
オシャレ?
それ…必要か?
身だしなみ?
髪を整えて正装に着替えればいいのか?
鎧かローブかスーツのどれが一番いいんだ?
男を惚れさせるテクニック?
いや、私男いらんし。
言葉遣い?
『ですの』とか『ザマス』とか鳥肌たつからやめてください。
正確に情報が伝わればどうでも良くないですか?
姿勢?なぜ内股?小さな動作を心がける?
えっと……何のために?
未だに私にとって女子力は全く理解不能だ。
そんな顔をしていたらどうやらお母さんも諦めたようで
『学園では侍女部へ行きなさい。そうすればきっとわかるわ』
そう言われたので学園の侍女部へ私は行った。
当時6歳の話である。
メイドじゃなくて侍女って呼ぶんだ。
それっぽいね。
その時の私はそんなことを考えていた。




