2話
1000文字程度といったな…それは気分次第だ
(嘘とは言ってません)
乙女ゲーム…それはうら若き乙女たちの夢と希望…………そしてどす黒い欲望からできているといっても過言ではないかもしれないと私は思っている。
でそんなことはあまり関係ないが昔話を今から始めよう。
唐突ですまない。だが必要なことだと私は思う。
あれは……私がまだ転生をしたことがない時の話だ。つまり人生1回目の時の話だ。
私自身の数少ない特技…と言っていいのかわからないところであるが、私は絶対記憶能力を持っている。
それは今も昔も…前世でも変わらなかった。
まぁそのせいで年中頭痛がひどかったりしたものだが。
だが何故かわからないが、転生をするときに自分の名前と両親の顔だけは忘れてしまうらしい。
まぁだから今より前の“私”がなにをしていたか、そしてなにが起きてこちらに来たのかを事細か…はめんどくさいから大雑把に要点を押さえて説明しよう。
まず1回目の人生だがこの世界とは違う世界で私は生まれた。
その世界は薄っぺらいがそれでも平和を実現させていた。
その中の国の一つの日本で私は研究をしていた。いわゆる研究職に就いていたのだ。
そして50歳を過ぎて未だ独身…そのまま60歳になり退職、還暦を迎えたのでたまには研究以外のことをしようと思って手をつけたのが乙女ゲームだった。
ただ後から知ったことなのだけどそのゲーム…あっ名前は『プリンセスオアメサイア〜君と俺の橋渡し〜』とか言うよくわからん名前でプリメサとか言われていた。
で、そのプリメサなんだがアクション要素があったり育成要素があったりコレクター要素とかほとんどの要素をこれでもかと詰め込んだ挙句、調和が取れた神ゲーと言われるものの一つだった。
今思えばこの世界を忠実にシュミレートしたようなものなんだから当然とも言えるけど。
多分神が作ったんじゃね?
というか神[自称]からそう言われたので間違いない
くっ…私は神はいないと思っていたのだが間違っていたようだ…
それを知ったのは4回目の人生が終わった直後だが。
閑話休題。
話は戻るがプリメサのレビューには
『乙女ゲームとしては☆を無限につけたい…けど…けどさぁ?アクションゲームとしては鬼畜じゃないか?!』
『アクション要素があるルートに進むと詰むw』
『鬼畜ゲーム専門の奴らがこぞって買ってるぞw』
『アクションゲームしかやらなかったけど乙女ゲーム好きになったかも…』
という感じでアクション要素以外は至って好評価。アクションも鬼畜難易度なだけで操作性はかの『モンスターカリウド』や『ゴットエイター』にも劣らずと言った評価だった。
アクション要素は『こっちが本編』とまで言われるほどの出来だった。
えぇのめり込みました。
元々全く遊ばなかった60年を取り戻すかのように毎日毎日やりました。
トライアンドエラーの精神と完全記憶能力を駆使して問題点を次々とどうにかしながら進めていくのはなかなか面白みがありました。
最初はアクションの方にはまっていたんですが…ある時にどこで話しかけるか…いつ話しかけるかそれだけでキャラの喋る内容がちがうことに気づきさらにのめり込みました。
あれ?大雑把に話すつもりが…
で乙女ゲームとして楽しむうちに一つ疑問に抱いたことがあったのです。
攻略対象さは無数にいて全容はわかりませんでしたがその中に第二王子、第三王子、異国の王子などもいたんですよ。
第一王子は?
確かにたまに出てくるのですが全く、どう頑張ってもルートに入れないんです。
ただ重要な場面ばかりに出てくるのでルートがあるのでは?
その疑問を胸に不眠不休で進めていきました。
私は一つのことに没頭するあまり他のことに気がつかなくなる性分だったのも災いしたのでしょう。
最後の最後にトゥルーエンドを見たのです。
誰のルートにも入らずノーマルエンドだと思っていたら、トゥルーエンドだとは思いませんでした。
その時、第1王子の姿が出てきました。
とても綺麗な女性キャラと共に…
しかもその女性キャラ一回も出てきてないんですよ!
くそっ寝取られた!…ん?寝取られた?
しかも私の選択した行動によって結ばれた模様。
サブタイの意味はそういうことだったのか…
そんなことを思いながら寝落ちしたつもりだったのですが実際には死んでました……
まぁ満足して死ねたのでよかったんじゃないですかね?
はい、これにて1回目の人生が終わったのです。
思い返せば研究に次ぐ研究…
研究ざんまいで男なんて必要を感じませんでしたし研究室の同僚にも結構慕われてましたし幸せだったと今でも思います。
『女子力磨いたら?』と何回か苦言を言われましたがそれでも仲はそれなりに良かったです。
で今が5回目の人生なので後3回の前世について適当に説明しますか…
2回目の人生はですね…
2回目の人生を私は魔法に費やしました。
えぇ懲りずにまたもや一つのことに没頭してしまったんですよ。
転生したのはそういえばエルフと言われる種族でしたね……結構耳垢が溜まるんですよね、エルフの耳って。