足跡を消さないで。僕からボクへのメッセージ
想像して?
青い草の生い茂る草原。その中心を真っ直ぐに通り抜ける、唯一の道。
そこを歩いて行くと、大きな牛が寝そべって道をふさいでいた。
あなたは、牛を揺さぶって起こす。
目覚めた牛は、あなたをうらめしそーに見てから、大きな大きなあくびをする。
そして、気だるげに、のんびりと草を食みながら去っていった。
あなたは苦く笑った後、また、歩みを進める。
道は傾斜を増し、登るのがしんどくなってくる。坂道だね。
それでもあなたは進む。
頑張って、がんばって歩き、なんとか坂を登りきる。
あなたはそこで一休み。
元気になったらまた歩く。
気付けば、目の前には大きな大きな壁がそびえてる。
高いね。それに、表面がつるつるしてるから、登れないよ?
どうしようか。
あなたは冷たくて硬い壁に触れてみる。
無理だよ……。
あなたはそう思った。
あなたは振り向く。そこには、あなたの足跡が残ってる。
待って。消しちゃうなんて、もったいない。
道を通り抜けるには、どうしてもこの壁を一人で登らないといけないの?
そんなことない。
飛び方を知ってる友人に、ポケットのケータイとかで、飛び方を教えてもらってもいい。
あー、でも、プライドが高いキミは、嫌かもね。
だったら、芝刈り機でも借りようよ。
今の時代、指先一つでそれができる。
それで、キミは借りた芝刈り機を使って、新しい道を作るんだ。
目の前の壁を回り込む、新しい道を、ね。
さぁ、新しい道が、キミを待ってるよ。
歩こうか。