ヤクザとシステム管理者と
納得のいかないシステム管理者は、できることをしようと思った。
例えば自己防衛の為に武器が必要だから、ヤクザから得た犯罪の証拠を利用してヤクザを脅して武器を貰いたい。しかし、政府がやりはじめた強制的ヤクザ撲滅法律で、全てのヤクザは解体されてしまい、脅す相手になるヤクザもちりぢりになってしまった。
彼女は過去の平井組の情報を調べた。ヤクザの逃亡先が何か分かるかもしれないからだ。
しかし、ヤクザは身元や居場所に関する証拠を残さない主義で、逃亡先に関係している資料を見つけることができない。
彼女は考えた。首謀者とされた冤罪の寺井ならば、どう世間にが騒いでいるか気になる筈。
彼女は寺井がアクセスしてそうなサイトをハッキングして、海外からの不信アクセスを見つけた。アルゼンチンからのアクセスで、寺井はもしかしたら、そこにいるのがもしれない。そう判断した彼女は、念の為、そのアルゼンチンからのサイトへのアクセス記録を消去した。
アクセス情報から寺井の住所を割り出した彼女は、ここからどうすべきか悩んだ。
アルゼンチンに行けば自分を監視している者に不信感を抱かれる。手紙を送っても、どかこで中身を見られるかもしれない。
メールなら、暗号化できるし、送れそうだが、寺井のメールアドレスは見つからない
彼女思いついたのは、VR世界からアルゼンチンに行き寺井を見つけること。システム管理者なのだからゲームの問題をチェックしてても不自然ではないし、その仕事は日常的である。バグ確認にアルゼンチンに少しくらい行っていたからと、いって、ヤクザと会ってるなんて思いもよらないだろう
まさかゲームですら監視されているのか? ゲームにはプレイヤーの動きを監視する魔法もあるから、リアル世界よりも監視される危険は強いかもしれない
彼女やはり、陰謀の歯車になるしかなかった。
今日も申し訳ない気持ちになり、
上司のお菓子をくすねた




