捕まったキャバ嬢
寺井「会長に報告です」
VRネトゲでの覚醒剤販売は万事順調で、平井組と山口組で連携取引ですが今月の利益は平井組で1000万、山口組が9000万です。他の組も同じシノギをし始めているので、これから収益率は減少傾向になると思われます。
警察にウチがマークされてるという情報は現在有りませんが、今後は囮捜査を警戒して、事業規模を小さくするか、警察内部の協力者は増やした方がいいと、思われます。つきましては、本家から組員を幾らか……
会長に報告する前に、まずは原の兄貴に報告しないと。
原の兄貴は今、芸人目指して上京してるから、電話でいいかな
っと、危ないとこだった。電話なんて盗聴されてるかもしれんからな、やはり、直接出向くしかないだろう。VRだっていつ盗聴技術が、開発されるか分からんし。証拠が残らない様に、今のうちにやり方を変えておこう。メールは盗聴されてるものとして、聴覚会話に関してはいつか、盗聴されると思う。、今この瞬間から、開発されてるのかもしれない。
策があるとしたら、聴覚以外でコミュニケーション方法を見つける事だな。視覚、触覚、味覚、嗅覚を 使ったコミュニケーション方法の確立が必要だ。
視覚を使うならジェスチャーかプラカードに文字を書くのが思い付く、しかし、VRの世界では書く行為がない。思った事をメモ化する機能がついてるから言語情報に変換される。盗聴されやすいだろう。
触覚は点字くらいしか思い付かないし、点字では覚えるのに無理がある。
土や石、砂場に、文字を書くのはどうだろうか?
取引の際には、そこを使って意思疎通して貰うのだ。
砂浜ビーチは書くのにちょうど良さそう。取引のルールをそこに書いとけば、何度も使い回せるし、口頭でやってる今よりも効率的に取引できるかもしれない。
今度キャバ嬢にあったら、試してもらおう。
電話が鳴る
事務所からだ。
電話はいきなり出てはいけない。盗聴されてるかもしれないからだ。
コールの時間で要件がわかるようにしてある。
20秒を超えたから、緊急度のレベルが高い。寺井はすぐさま事務所に向かった。
「頭、大変です。キャバ嬢のやつが、捕まりそうです」
「状況は!?」
「担当の警察署員からのリークなんで、まず間違いないです。今、嬢の自宅に組員向かわせてます」
「もちろん武器は持ったせてるだろうな?」
「はい、ダイナマイトと、マシンガンを」
ダイナマイトは途上国で量産されて、匿名で買い付けできるから、使っても問題ないとして、マシンガンは弾痕から身元が特定される可能性があるから、できるだけ使って欲しくない。
「いいか! マシンガンは最悪の事態の時だけ使え。」
最悪の事態とは、嬢が警察の檻に入った時
警察署の中に連れていかれた時点では遅すぎる。そうなったら職員、嬢もろとも殺すしかなくなる。
ダイナマイトで警察を ひるませてる隙に、嬢を回収して逃亡させないといけない。
失敗は あってはならない。
寺井とマサシは成否の連絡を待っていた
悪い結果であろうと、良い結果であろうと、この事務所は放棄しなければいけない。
寺井もマサシも事務所の荷造りをしていた。
マサシの携帯が鳴る。出ればその瞬間に答えがわかる。
嬢が助かったか、それとも殺されたか。
寺井にとっては、大切なゲーム仲間だから、死んでほくない。
寺井は無事を祈った……
あとがき
寺井と嬢とナギはVRネトゲをしていた。結論としては嬢は助かったのである。逃亡に成功し、隠れ家でしばらく潜伏した後、嬢は自由になった。嬢はヤクザが用意した船で海外に逃がされ、これまで働いた稼ぎで、それなりの生活が保証された。VRでの麻薬密売活動も、ほとぼりが冷めたころ新しい土地で再開された。
現在、寺井と嬢はVRで麻薬を密売しつつ、その合間にナギとゲームをする関係で、距離は離れてる3人は家族ではないけれど、VR内では傍から見れば家族に見えるかもしれない。
寺井が望んだ結末なのだろうが、麻薬利益に関しては警察の監視が厳しく収益性は10%程になった。
嬢は麻薬から逃れたほうが身の為だった。言葉の通じない、麻薬の流通してない土地に とばされた。そこでは、遊べる物が少なく、VRくらいしかない。結果的に寺井の遊びの誘いを断わりきれず、ネットで繋がる。
寺井は相変わらず頭をしていて、麻薬に囲まれた生活をしていて、VRと麻薬の二足の草鞋で依存をする。
この先もそれが続くのかどうかは、寺井にも誰にもわからない。
1つ言えるのは、このあと寺井は組みを抜けて、逃亡生活を送ることになる。ヤクザと警察から追われる生活の中で、やはり麻薬とVRが手放せない生活をしている。しかし、その話はまた今度話。作者次第なのである。
マサシ
「今回は運が良かっだけなんだ。もし、同じ事がもう一度起きるなら、俺は嬢が警察にマークされる前に殺している。寺井はきっとガッカリするだろうが、俺が見たいのは、そういう世界だ。だからカシラの寺井は、いつか殺そうと思う。邪魔をするなら嬢だろうがナギだろうが会長だろうが殺す。俺が仕事で失ってしまった手。それに見合う報酬を得るまでは、罪を犯し続けるだろうし、平井組もカシラも俺が利用し続ける。おっと、今、ちょうど連絡があって良さそうな新たなシノギが俺の元に舞い込んで来たぞ。覚醒剤なんて目じゃないくらいの儲け話だ。これ全部俺の儲けにする。頭にも会長にも内緒でやる。その為に今まで平井組で裏の人脈作ってきたのだから。俺だけに従う犬たち、育てた恩をこのシノギで一気に返して貰おうじゃないか。アハハハ!」




