プロローグ 未完成なこの世界
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プロローグ
『未完成なこの世界』
旅立ちの日、少年の目には何が映っていただろうか。
そびえ立つ村の門、送り出す村の人々、後に自分もいくことになる親友の表情……。
全て異なった意味を秘めていて、少年には重すぎた。
ともかく、少年 エレンは旅立ちの日を迎えた。
この星には三つの『世界』が存在している。
二つの『未完成の世界』に、
『完成された世界』
それぞれの世界は普段は関わりを持たず、簡単には行き来することができない。
しかし、未完成の世界の住人は15歳になるとある決断を迫られる。
一定の基準を越えた優秀者のみ……。
「………自分を探す…ですか?」
エレンは村の長に『旅立ち』について説明された。一定の基準を越えた優秀者は、『完成された世界』へ行くための条件をこなすため、違う『未完成の世界』へ渡るか決断を迫られるのだ。
───────『完成された世界』には、条件をこなした者しか行くのを許されない。
完成された世界へ行くための条件とは
『未完成の世界の住人は、もう1つの世界の自分を見つけ一体化することで、
完成された世界に住むことを許される。』
─────全てを聞いたとき、エレンの心は、歓喜とも恐怖ともとれる、何とも言える感情に包まれた。