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超能力者と魔導師と  作者: 嶺武(れいむ) 希伊(きい)
9/12

#9 幼なじみと開会式と

遅くなりましたが、第9話です

さあ、始まりました、とかなりテンションが高く、むさ苦しい実況をしているのを合図に、開会式が始まる。

今日は開会式で終わるが、凛達は休んでなどいられない。

帰って特訓をする、と雷斗が名案。他のメンバーは賛成したが、響介に至っては嫌な顔で後退り。

雷斗の『特訓』と言うのは響介だけ分かっているようだ。何せ、響介は雷斗の『特訓』に付き合わされ、ボロボロ状態になったことがあるようだ。

かなりのトラウマになり、一時期雷斗を拒否したことがあるのだ。


「何があったのよ」


「藍羅、それを聞くのは野暮ってものだ。察してくれ」


「まあ、辛いなら言わなくてもけど……」


「あ、ありがとう……はあ」


辛気臭くため息で心を落ち着かせる響介。

どうやらホントに地獄らしい。


「へっ、俺様にとっては地獄じゃねえぜ」


汰一の発言で雷斗の顔は悪魔のような顔をする。そして──


「よく言った。ではこれから俺の『特訓』を行う。拒否は許さん」


ものすごい目力で凛達を震えさせる雷斗。その後ろでバカァ、と小声で膝をつく響介。


「そんなに辛いのかな?」


「さぁ? でもセンパイがあんなにビビってる姿初めてかも。普段は堂々としてるのに」


「紫、それを言っちゃうと……」


「うん、そうね」


その翌日。

凛の家に訪問者が現れる。聞いたことがある声、のはずだが思い出せない。


「お兄ちゃん、だれー?」


千鶴の質問に答えようにも答えれないので、流す。


「あの……失礼ですがお名前は……?」


「僕の顔を忘れたのかい? (かいり)だよ」


南野 浬。凛の幼なじみであり、凛のよき理解者である。

浬の用事とは、大会の事。彼も出場だ。彼は小学6年の時に両親の都合で九州へ引っ越ししたため、それ以来顔も会ってない。今時の小学生は携帯を持っているが、ごく一部。故に連絡手段はない。


「で、何しに来たんだ? まさか、大会に出るのを阻止しようと──」


「逆だよ、僕は君と戦いたい。しかも全力で。あれから君はどれだけ強くなったのか知りたいからね、それに紫にも」


浬の能力(ちから)はテレーポート。少々やっかいな能力(ちから)である。自分自身瞬間移動が出来るため、攻撃が当たりにくい。もともと浬は運動神経が良く、友人とケンカすると必ず友人が負ける。


「ま、そんなわけだ。負けるなよ?」


「わかってるよ、浬も絶対に負けるな」


「おいおい、僕はケンカで負けたことないよ」


運動神経がよく、頭がいい。文武両道とはこのことだろう。


「ま、お互い頑張ろうぜ」


右手を突きだし握手をしようとする凛に対し、少しためらって浬も右手を出す。


「ああっ!!」


二人は『正々堂々』と勝負すると約束したのだった。


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