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超能力者と魔導師と  作者: 嶺武(れいむ) 希伊(きい)
6/12

#6 修行と模擬戦と

第6話です

猛暑。日ざしが強く、今にも体が溶けそうな日。

そしてひっそりと佇む木製の家。でかくも小さくもない平凡な家だ。

そこに2人の男が模擬戦をしている。

雷斗と響介だ。その他にも藍羅や凛。紫までいる。

その5日前のことだった。響介の家に集められた雷斗、藍羅、凛、紫、霧夜の5人。そして響介は性に合わないことを言いだす。


「修行をしたい」


どういう風の吹き回しか、そもそも響介はそんなとこ言う人じゃない。それは誰よりも一緒にいる雷斗と藍羅がよく知っている。

雷斗は幼稚園のころから、藍羅は小学生の時からの付き合いだからこのメンバーより誰よりも知っているから、先ほどの発言はらしくないと見なされたのだ。


だが、いつもの響介と違うが、やる気を見せたのはおそらくこれが初だろう。

こうして今にいたるわけであった。


「ネーベルバインド!」


雷斗の周りに霧が発生し、両腕、両足が動けなくなる。幸い頭と胴は動くが、どうにもならない。

そのまま響介は雷斗に向かって拳を振り上げる。


「今まで恨みだ、悪く思うな!」


「来い! ブリッツランツェ!」


腹部を狙おうとしたとき、空から雷の槍が降ってくる。

それを瞬時に避け、両手を構えた。


「櫻坂流 四式《豪雨琢連ごううたくれん》」


ボクシングみたく、素早くのびたストレートパンチを10回繰り出す。

繰り出すときの腕は水を尖らせた状態であるため、威力はハンパない。


「やべ、動けねぇ……」


「いままでの恨みだ! 覚悟!」


響介の両腕、両足から尖った水が出現。高くジャンプし、雷斗の真上にたどり着く。体を勢いよく体を回転させ、雷斗めがけて攻撃。


「スクリュードゥーシェ!」


「ぐああああっ!!!!」


「さ、約束だ。今日何か奢ってもらうぞ」


手を差し伸べようとした瞬間。響介の腕を引っ張り、首を絞める。少しの油断が命取りの異能力。普通の人間では考えることができない動きも、異能力者によればいとも簡単にこなせることができる。

だが、その能力は十人十色。ひとりひとりが違う異能力ちからを持っているから、弱点もあるわけだ。


「ギブギブ! 俺の負けだ!」


「響介、お前は気を抜きすぎだ。相手が俺だからよかったものの、他の奴らだったらもうアウト。大会も近いんだから──」


「わ、分かった分かった、だから……首……はな…………して……」


今気付いたのか、慌てて絞めた腕を緩くする。

そして先ほどの雷斗の発言に凛、紫、霧夜の頭に疑問符があるかのように首を傾ける。


「えっと、大会って言うのは北海道、東北、関東、四国、近畿、九州のM.S.G.学園の各代表者6名がトーナメント方式で戦うの。もちろんプロテクターは付けるから安全なんだけどね」


M.S.G.学園は各地区に一校ずつある。そしてその各地区のM.S.G.学園の代表者7名を選抜して各地区のM.S.G.学園の代表者7名と戦うのが『M.S.G.バトルトーナメント in ○○』毎年違う地区で行うため、○○となっているのだ。


「でも先輩、俺ら含めても人数が6人しかいませんよ?」


そう、今の人数は6人。大会に出場出来るのは7人。どう頑張っても無理がある。しかし考えてみれば7人を選抜。つまり大会に出場するには学園長じきじきの承諾を得なければならない。

だが、今のところは雷斗、霧夜、藍羅だけである。


「まあ、あのじーさんのことだ。一気に決めると思うぜ。な、雷斗」


「さぁな、だが学園長もお人が悪い、俺らに知らせずに人選するんだもんな」


響介と雷斗の会話におそるおそる手を挙げる霧夜。いわく、次は自分が模擬戦をすると言う。そして霧夜が選んだ相手は──

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