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超能力者と魔導師と  作者: 嶺武(れいむ) 希伊(きい)
1/12

#1 入学式と幽閉と

第1話です


※注意※

この作品に出てきているキャラクターに見覚えがあっても、別人ですので御了承下さい

ある日の朝、漆黒な髪色をした青年が目を覚ます。

時刻は午前7時00分。

1階に降りると、ピンク色のポニーテールの髪の女性が鼻歌を歌いながら朝御飯の準備をしている。オムレツをお皿に乗っけて、よし、と一言。聞こえていないように喋っているが、残念な事にまる聞こえだ。

呼び掛けようとしたけど、面白いのでそのまま見物する事に。すると、気配を察知したのか、女性は後ろを振り向く。


「あっ、あああアンタ! いつからいたのよ!?」


ピンク色のポニーテールの女性の名前は桜庭 紫。お馴染みである。そして漆黒の髪をした青年の名は神楽 凛。

2人はこれから入学する『M.S.G.学園』の入学式の為、指定した制服を着こなし、学園に向かう。

その途中、突然赤髪の男性が凛に近付き、拳を振りかざす。殴る気だ。

凛はとっさの判断で左手で拳を掴み、背負い投げ。


「悪いな、多少の護身術は身につけているんだ……てか、あんた誰?」


「俺様は如月 汰一、この学園でNo.1になる男だ」


それだけ言って汰一と名乗った男は去る。

式がもうすぐ始まる予鈴が鳴っているのに気付き、2人は急いで体育館に入る。中に入ると、後ろの2つだけポツンとある空席。

先生方に注意されながら席に座り、学園長の話に耳を傾ける。


「──と、言う訳なので、皆さんも気を付けてください」


学年主任と思われる人が校則のことについて長々と喋っていた。

入学式が終え、自分のクラスに戻る。

あらかじめクラス一覧表を渡され、それぞれが自分のクラスに移動。


「へぇ〜、Sクラス〜Fクラスあって、魔力や超能力の数値で決まってるのか。あっ、だから入試に測定器があったのか……」


「凛、あたしBなんだけど、アンタはどうなの?」


「D、お前とは隣の隣のクラスだな」


「そう……」


凛がクラスを言うと、紫が落ち込むように俯く。

渡り廊下を基準に凛と紫は別れ、クラスに入る。

何故かクラスの半分以上は女子で、男子が少ない。

自分の名前が書いてある席に座り、先生を待つ。

暫くして、クラスに担任がやってくる。


「みなさ〜ん、御入学おめでとうございます〜」


金髪で目は多少たれ目。

ホンワカとしていて、ホントに能力者なのか信じがたいが、名簿を片手に名前を呼ぶ姿はちゃんと様になっている。

10分後、クラスに赤髪の男がこのクラスに入ってくる。朝、凛に突っ掛かってきた人だ。


「センセー、まだ遅刻じゃねえよな?」


「えっ、ええ、早く席に着きなさい」


空いてる席を探すが、空いてる席は凛の隣しかないらしく、舌打ちをして椅子に腰掛ける。


「申し遅れました、わたしの名前は近藤 雪奈といいます。……では、皆さんそれぞれ自己紹介してください。あ、立って自己紹介してくださいね〜」


のんびりした口調で右側から順番に自己紹介させられる。神楽だから9番あたりだろう。

とうとう凛の番が来て、簡単な自己紹介をする。

それは名前、出身地、超能力者か魔導師か、それだけである。

汰一の番が近付き、雪奈が次、と言ったにも関わらず、立とうともしない。馴れ合いが苦手のようだ。

雪奈も呆れたのか、ため息を吐き、次の人に回す。

昼休みになり、凛と紫は学園の探検に行くことになった。3階へ移動して、上学年のクラスを見る。


「なーんか、普通だなぁ」


「何を期待していたのよ」


「いや〜、やっぱ上学年だからさ、不良に絡まれて……みたいな?」


それフラグ、と紫は心の中でツッコミを入れた。

階段を降りようとしたとき、後ろから頭を殴られる感じがした。

意識がもうろうとし、2人はゆっくりと目を瞑る。

凛が目を覚ます。そこは見慣れない天井と壁。恐らく幽閉されているのだろう、そう悟った凛は気が付くと身動きが取れない状況に陥っていた。


「おいっ紫! 起きろ!」


「ん、んん〜……こ、ここは……?」


「さぁな……だが、幽閉されているのは確かだ」


「そんな……!」


何かの気配を感じたのか、2人は扉の向こうに目を向ける。

するとドアが開き、ガタイマックスな男がズンズンと近付き凛を睨みつける。

凛は魔法で攻撃しようとしたが発動しない。


「グヘヘ、無駄だ。このキャンセルチェーンは魔力、超能力を発動させない。つまりてめえらは何をしても無駄だ」


絶体絶命、どうしてこうなったのかもわからない。


「誰かー! 助けてー!」


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