表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/63

第6話~魔法を使えるようになりました~



ヘアグに来てから10日間が過ぎた。


滞在するお部屋を一番小さい客間(それでも12畳くらいある)に変えてもらった私は、身の回りのことも出来るだけ自分でするようにしたので、こちらの生活環境にもだいぶ慣れてきた。

でも、ここはヘアグの中でも生活水準が高い街みたいだから、あまり慣れると1人立ちできなさそうだなぁ。気をつけないと。


この10日間でメルーロさんやミリーが常識や知識を教えてくれたから、随分とヘアグのことがわかった。

外見が未成年の何の経歴もない女子が働くのはかなり難しいってことも、残念ながらわかったよ…(泣)

だけど、そんな私でも稼ぐことができる道もあるんだって。


それはズバリ、冒険者ギルドって所に登録すること!


冒険者ギルドというのはヘアグ中にあって、怪物退治や盗賊の捕縛から民間の雑用まで、ありとあらゆる依頼を請け負っている機関なんだって。

誰でも登録できるから、私でも大丈夫みたい。

誰でもいいなら登録者はすっごくたくさんいるんだろうな~と思ったけど、実はそうでもないらしい。

冒険者家業は命がけになるので報酬は高めなものの、命を落す者や途中で辞めてしまう者も多いんだとか。

なるのは簡単だけど続けるのは困難ってことなのね…。

私も冒険者になった途端にご臨終はイヤなので、しばらくはシプグリールで特訓させてもらうことにした。

手始めに薙刀を手に入れなくちゃね。



……シプグリールに薙刀はありませんでしたorz

仕方ないので図に書いてメルーロさんに説明して、シプグリールにある鍛冶屋さんに特注で作ってもらうことにしたんだけど、初めて作る武器なので日数がかかるんだって。

ちなみに薙刀の説明をした時「早速、異世界の技術を教えてくださってありがとうございます」とお礼を言われちゃいました。

わざわざ作ってもらうんだから、お礼を言うのはむしろ私だよね。




ヘアグ生活15日目のこと


すっかり私のお守り役になってしまったメルーロさんから「今日は魔法の修行をしましょう」と言われてビックリ。


私、魔法なんて使えないですよ?って言ったら「ユリーナ様からは魔法の力を感じます。それもかなり高い魔力です。修行すれば魔法を使うこともできると思いますよ」だって。


マジっすか?!

きゃっほう、魔法、素敵!これぞ異世界の醍醐味!!

修行しますよ、もちろん!


修行というのは、ひたすら座禅でした。

大きな円形の魔方陣みたいな絨毯の真ん中に、ひたすら座りつづけるの。

じっと心静かにして、自分の内にある魔力を感じ取るための修行ってことなんだけど……何もせずジッとしてるって結構ツライね。

魔法っていうのは自分のイメージを魔力で具現化するものらしいので、強い魔力があったとしても、自分で魔力を感じ取れなければ意味がないんだって。

でも是非是非魔法を使いたいから、諦めないわよっ




ヘアグ生活20日目(お座り修行5日目)


それは唐突だった。

体中の経絡が一気に活性化したかのように

使われてないとか言われてるDNAが目覚めたかのように

脳内のシナプスがつながったかのように

自分に未知の力を感じた


きゃ~~~、素晴らしい、これが魔力だよ!やったね、私。

これであこがれの魔法が使えるよ!


早速メルーロさん監修のもと、どの属性の魔法が使えるかを色々試してみた。


どうやら私は〔風〕〔水〕が上の上、〔重力〕が上の中、〔空間〕が中の上、〔土〕が下の中、〔火〕は下の下、ってカンジみたい…

〔風〕と〔水〕は100%イメージ通りにいく。えっへん。

でも、〔土〕と〔火〕はほとんどイメージ通りにならないの…使うなってことだね。ぐっすん。


あと、魔法は他属性と組み合わせても使えるとのこと。

〔風〕+〔水〕で吹雪、〔火〕+〔土〕で溶岩、〔土〕+〔風〕で砂嵐、〔火〕+〔風〕で火炎竜巻、〔土〕+〔水〕で泥沼、といった具合だ。

他にもたくさん組み合わせ魔法はあるみたいだし、独特の組み合わせ魔法を使う術者もいるみたい。

私も色々組み合わせ魔法を使ってみたけど、吹雪しか上手く出来ないーっ

落ち込んでいじけてたら、そもそも複合魔法は高等魔法だから1種類使えるだけでも素晴らしいって言ってくれた。

……なぐさめはいらないよ、メルーロさん



魔法に目覚めた私は、新しいおもちゃを手に入れた子供のように嬉々として魔法の修行に明け暮れた。

ファンタジー小説とかドラ○エとかのRPGの魔法をイメージして複合魔法も色々試しまくったりして。

でも1日中フルに魔法を使うとヘトヘトになり、魔力が落ちるのを感じてしまう。(マヒャ○とか、バギクロ○とか大技ばかりイメージしてるからなのか?)

ぐっすり寝れば魔力は回復するけど、やはり戦闘メインは薙刀がいいかな。

魔法は補助的に使ったり、いざという時の切り札にしようっと。


ヘアグ初日~15日目は一般常識・知識の勉強

15日~20日は魔力開発修行

21日~23日は魔法修行(主に属性確認)

24日~30日は複合魔法の稽古


私はちゃくちゃくと力をつけていった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ