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心音

作者: にこだ
掲載日:2026/07/30

どうして気づいたの?

どうしてわかったの?

知らない方が

幸せだったのに

それでも世界は

そうやってできている


手遅れだった

気づいた時には

手を差し伸べる君を

見るたびに

苦しくなる

私じゃああなたを

満たせない


それなら


優しくしないで

名前を呼ばないで

それは甘い氷のように

私の中で溶ける


でもそれは私じゃない

誰かに向いている

なんで

どうして

ちょっとでいいから

少しくらい

こっちを見てよ


簡単じゃない

運命などは

私の中で刻む機械音

聞くたびに

思い出す

白いシーツの上で

光る画面

それでもあなたは


優しいのね


止まらない秒針

真っ白な天井


何かが崩れる

何かが壊れる

それはあなたのせい

なんて

そう思った自分が1番

嫌いだ


私の言葉は届かない

あなたのためなんて何も

それでも聞いてほしい


全てが終わる前に


会いたいなんて

叶わないのに

願ってしまう

本当に私って馬鹿だね

だってだって

これからなんて

未来なんて

永遠なんて


ないだろ?


そんなものに

縋りたくなる自分が


嫌いだ


優しくしないで

微笑みかけないで

それは甘い氷のように

私の中で溶ける


違う

きっとそうじゃない

私が言いたいのは

私は

あなたに

届いてほしい

そうよ私は

伝えたいんだ


ねえねえ

聞こえてる?


私が最後に遺した

愛の言葉


忘れてもいいのよ

それでも言いたいのは


なぜなんだろうね


それでも

私は

あなたの

1番の過去になりたかった


これで最後だよ

どうかどうか


耳を貸して

声を聞いて


私は……

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