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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。

【1000文字小説】続・ドレッサー舞踏会

作者: ikhisa
掲載日:2026/01/26

前作はこちら

「ドレッサー舞踏会」

https://ncode.syosetu.com/n6312ll/

 舞踏会、それは出会い場であり、社交場。そして女たちがセンスを競う、闘争の場でもある。

 その闘争に備える少女たちが居た。

 

「次のペア舞踏会、相手は誰を連れて行こう」

 そう呟くのは、パーマの掛かった金髪に、碧眼の美少女。彼女の名前はエマ。

「お兄さんに頼むとか?」

 答えるのは、ストレートの長い黒髪に黒目の美少女。エマの親友のマリア。

「ちょっと前に怒らせちゃって、今は頼みにくいのよね」

 そう言ってエマは悩む。

「前の舞踏会で捕まえたイケメンは?」

 マリアが前回の戦利品を思い出す。分かってない、と言う感じでエマが答える。

「戦利品は捕まえる過程に意味があるのよ。最初から持って行っても意味がないでしょ!」

 そんなエマを、うっとりとした目でマリアが見つめる。

「だったらエマちゃん。いい方法があるわ」

 そう言ってマリアはエマに提案を伝える。最初は渋っていたエマも、少し考えて乗り気になった。


 そして舞踏会当日がやって来た。


 

 当日の花形になったのは、エマとマリア。

 美しいシャンデリアが照らす、黒髪の美少女はマリア。紫のドレスは黒髪と黒目を伴い、その美貌はまさに妖艶。その黒目が、目の前の男を熱っぽく見つめる。

 いや、その相手は男でない。それは男装した金髪碧眼の美少女、エマ。頭上でまとめられた金髪に、鮮やかな青いスーツが凛々しく映える。


 エマが周りの視線を感じている。いつもなら集まるのは男の羨望と女の嫉妬の眼差し。だが、今日は女のそれも羨望へと変わっている。

(一粒で二度美味しい。これは、ハマる!)

 マリアは男装のエマに夢中だ。勝気なエマの顔立ちには、あまりにも男装が似合いすぎた。たまらないマリアは、目の前のエマに思わず囁く。

「エマちゃん、大好き!愛してる!」

 ノリノリになったエマは、マリアの腰を掴んで抱き寄せ、覗き込むようにそれに答える。

「私だって、愛してる!」

 

 男たちは目を逸らしながらも横目でガン見し、女たちは黄色い歓声を上げる。

 エマとマリアは、最高にいい気分となっていた。


 そんな光景を見つめるのは、社交界でもお喋りで有名な御婦人。扇子でニヤケ顔を隠しながら、内心で呟く。

(いいもの見ちゃった。みんなに教えてあげなくちゃ!)


 

 そして数日後……



 家の一室で、エマが厳粛に椅子に座っている。それを冷たく見下ろすのは、父、母、そして祖父の肖像画。皆、何も言ってくれない。

(いっそ罵倒して欲しい……)

 エマは内心で呟いた。

小説家になろうの企画で書いた「舞踏会」をテーマにした1000文字小説「ドレッサー舞踏会」の続きになります。

カクヨムにも投稿したら反響が良かったので、調子に乗って続きを書いてみました。

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