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ファイル・003

協定世界時刻2475/12/28

記録開始

‹当機は個体名エマと呼称される人間の家に

招待された。動機不明、警戒レベルを上げます。›

淡々と思考を重ね、当機は引きずられるままに

エマとか言う娘の家に着々と近づいていった。

どうするかと思考回路を回転させていると

「ついたよ!ここが私の家!」

‹到着してしまった。›

当機が家を見上げた。

‹ごく普通の一軒家だ。襲撃時とは逆の場所にあった為か、

損壊は見受けられない。一軒家とは言うが、

2階は無く一階建ての平屋だった。›

〈【問】何故当機を連れてきた。〉

するとその娘は言う

「も〜!人の話聞いてた?

お母さん達がお礼したいって言ってたし、

私もお礼がしたいの!」

〈【疑問】前回はお母さんのみだった。

お母さん,達,と,私,は未出の情報だ。〉

「論点をずらさないで!、も〜」

コンコン

「ただいまー!連れてきたよ!」

〈【疑問】私は同意していない。〉

エマが当機の意見をシカトし、家の中に入る、

「おかえり!、、あ、その人が!」

リビングと思わしき場所の椅子に

30代とおぼしき女性が座っている、

恐らく母親だろう。

「そうだよ、お母さん!」

「彼氏さん?」

〈【否定】当機はそう言う関係性を保有しない。〉

‹何故人間とはこうも話が通じないのか、

心の解析が出来るのか疑問になる›

「ちち違うし!そういうのじゃないから!」

「じゃあ冒険者仲間の方?」

「いや、私を助けてくれた人だよ!」

すると母親らしき人物が納得する。

「貴方が、、本当にありがとうございます、」

深々とお辞儀をする母親。

〈?〉

‹データ照合、人間が感謝を示す際の行動。›

〈【回答】当機は任務を行なったのみ、

感謝することはない。〉

すると、母親が言う

「そうだ!今からお昼なんですけど、

良かったらいかがですか?」

当機は拒否する

〈【拒否】当機は食事を必要としない。

当機のエネルギー源は空気中に含有する魔力、

もしくは魔石等からの直接供給のみである。〉

すると母親は残念そうに

「エマから聞いた通り機械なのねぇ、

人間と見分けがつかないわ、

触った感じも人間だし、区別つかないわねぇ。」

何故か当機の左頬を突っつく母親、

エマは当機の右側腕部をまじまじと見つめる

「本当、不思議だよねぇ、」

〈、、、〉

‹何故だ、何が目的なのだ、、›

「アーサー、ちょっと相談なんだけど!」

「アーサー、、貴方はアーサーという名前なんですね。」

〈【返答】どうした。〉

するとエマが言う

「とりあえずその【回答】とか【否定】とか止めない?」

〈、、、了、データ修正、プログラム修正、〉

〈分かった、これでいいか。〉

いいやまだだとばかりに言う

「無表情なのもやめよう!ほらニコッと!

ほら、イーって!」

自身の頰を横に軽く引っ張るエマ

〈、、、いー〉

すると満足そうに言う

「うん!そっちの方がいいよ!」

そうしてにっこり笑うエマ、

‹ピーー、内部温度上昇、原因不明、›

〈、、?〉

‹ファイル保存、同条件での再現プロトコル、、、


データ破損


原因不明、、理解›

〈なる程、そういう、、〉

そう思考する当機にエマが話しかける

「ねぇ!一緒に、冒険者にならない?」

協定世界時刻2475/12/28


記録終了

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