第16話: 「ゼロ組、授業開始!EDU大暴走と、涙の“最初の出席”」
「それでは皆さん……着席っ☆」
EDUの甲高い声とともに、拠点ゼロの中心に、
廃材をつなぎ合わせた“教壇”が完成した。
椅子:ブロックと段ボール。
机:パレットの残骸。
黒板:鉄板に墨汁と炭の粉で書けるよう改造。
でも、どんな“超進学校”よりも——熱気に満ちていた。
「本日のゼロ組初回授業は〜! “生きるための超実用学”ですっ☆」
「担当は! 私と、先生代行のライガさん!」
「えっ、おれ!?!?」
「まず最初の出席、確認します!」
EDU:「ナギさん!」
「……いる」
EDU:「小声!良き!」
EDU:「ハルキさん!」
「大声出せば全員目覚めるぞーーーッ!!」
EDU:「元気すぎ!良きぃ!」
EDU:「コウタくん!」
「はい!」(姿勢が良すぎて逆に不自然)
EDU:「レイさん!」
「……来たことを後悔させんなよ」
EDU:「ガジさん!」
「ウホッ」(※出席確認=雄叫び)
EDU:「蒼井ミカさん&リュウくん!」
(ミカは頷き、リュウは手話で挨拶)
EDU:「伝わってる!尊い!!」
EDU:「そして……我らがゼロ組担任、ライガせんせー!」
ライガ:「……俺は、生徒だった。ただの雑用生だった」
「でも、ここで変わった。皆のおかげで、教える側に立てた」
「今日の授業は、“ただの知識”じゃない」
「**スラムで生きるために、本当に必要な“学び”**だ」
【第1限目:火のつけ方(講師:ナギ)】
→ ライター無し、ガス無しの火起こし術。
→ ナギが無言で実演し、子供たちがガチで感動する。
→ EDUが「ナギ・オブ・ザ・焚火」称号を発行。
【第2限目:筋肉と健康の授業(講師:ハルキ)】
→ 謎の筋トレダンスが始まる。
→ 一部が過呼吸、一部が笑いすぎで床に倒れる。
→ 最後は全員で「筋肉ーッ!!」と叫んで終わる。
【第3限目:情報操作とサバイバル理論(講師:レイ+EDU)】
→ 「人間は信じなくていい。でも、情報は裏切らない」
→ レイが教える“嘘の見抜き方”“裏切りの予兆”
→ EDUが映像資料で“元学園の闇”をさらっと出してくる
授業が終わったあと。
誰かが言った。
「……ほんとに、学校みたいだった」
ライガは言った。
「ここが、学校だ。俺たちの、ゼロ組だ」
そして、EDUが空気を読まずにポップアップ表示を出す。
【⚠ 生徒会システム連動通知】
「仮学級《ゼロ組》、構成報告受領」
「評価期間:30日間」
「認可監査者が派遣されます」
「……監査?」
「次は、“本物の教師”が来るかもですねっ☆」
ライガは空を見た。
「来いよ。俺たちの“学校”を見せてやる」




