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戦いの終わり
「伝令!!本部より、魔族と和平条約を締結したとの連絡あり。
我々第一師団は本国に帰国せよとの通達です」
およそ5年にも及んだ戦争は突然終わりをつけた
黒髪のロングヘアに黒瞳、美少女の様な顔付きをした姿からは想像できないだろうが…
私は、人族最強の剣士と呼ばれ、魔族からは死神と呼ばれている。
「今まで、何人殺してきただろうか…」
戦争がおわってホッとする気持ちと今までの自分が犯してしまった事を考えて胸が苦しくなる気持ちが混ざって疲れてしまった。
帰路、馬車に揺られて私たちが壊滅させた街に通りかかった
ボロボロの街をみて胸が苦しくなる。
「もう休もう…」
そう思った時、街の片隅に少女が立っていた。
生き残りがいたのだ
急いで馬車から降りて少女の元にかけよると
少女は精神がおかしくなってしまったのか、感情もなく死んだ目を見開きながらただ呆然と立ち尽くしていた。
罪悪感なのか…それともこの少女だけは助けなきゃと考えたのか…自分でもわからない
いつの間にか声を掛けていた。
「わたしは.シュバルツ王国のレーニス
君の名は?」
それがレーニスとサナとの出会いだった。