1.捕らわれたナタリー。
新作もよろしくね。
ほのぼの追放物語を書いてみたよ()
明け方の魔法学園。
まだ寮生たちも眠っている、そんな頃合い。ナタリーは学園のどこか分からない場所へと連行され、身動きを封じられていた。
薄暗いその一室で、彼女は耳を澄ませる。
すると聞こえてきたのは、こんな会話だった。
「なるほど、王女を拘束できたのは面白い」
「しかし女子生徒を一人、逃したようです。いかが致しましょう、デラス様」
「構わん。状況を鑑みるに、その男は奴らの関係者だったのだろう? だとすれば、自ずと情報はフリーラスとアインに流れる」
「と、言いますと?」
「アインは相当なお人好しだ。動かないわけがなかろう?」
デラス――フリーラスに次ぐ教員のナンバー2だった男。
ナタリーの記憶には薄かったが、どうやらテロリストの主犯格は彼のようだった。そして今の口振りだと、彼らの狙いは順調に進んでいるらしい。
もっとも、王女の拘束は良くも悪くも誤算だったようだが……。
「では、今後はいかが致しましょう」
「国王に娘を捕らえた旨、通告しておけ。フリーラス、アインの両名との交換だと言ってな」
「承知いたしました!」
デラスの配下は、そう言うと部屋を出ていった。
ナタリーはその音を聞いてから、小さく呟く。
「アイン……」
少年の名前を。
思わぬ事態だったが、自分のワガママから出た錆だ。
だからせめて、誰もケガをしないように――と。
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