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6.双子は兄が大好き。

ここまで、第5章。

新作情報も、あとがきに!








 ――翌朝のこと。



「ん、んん……?」



 違和感に目を覚ます。

 宿の一室はそこまで広くなくて、備え付けのベッドもそこまで大きなものではない。かといって一人で寝るには十分な大きさだし、このように寝苦しい感覚は初めてだった。



「いったい、なんだ――って!」



 その正体はなんだろうか。

 ボクは目をこすり、身を起こして――気付いた。



「サナちゃん、リナちゃん!?」



 妹二人が、ボクを挟む形で寝ていることに。

 声を張り上げると妹たちは、小さく声を漏らしながら起きるのだった。

 そして、ボクと同じように目をこすりながら。しかし、意識ははっきりしていないのか、どこか蕩けたような口調で。



「ほわぁ、お兄ちゃん。おはようぅ」

「まだ、眠いよぉ……」



 こちらに身体を預けるようにしながら、そう言うのだった。

 ――いやいやいや。



「二人とも、どうしてボクの部屋に!?」

「「ふえぇ……?」」



 思わずツッコむと、二人はトロンとした目をして答えるのだ。




「だってぇ」

「お兄ちゃんと、一緒が良いんだもん」




 そして、今度はしっかりと抱きついてくる。

 こんなところ、誰かに見られたら勘違いされてしまう。幸いなことに、ベネットやナタリアさんは滅多に宿を訪れないのだけど――。




「アインさん? 起きてま――」

「え……」

「――あ、お邪魔しました」

「待ってええええええええええええええええ!?」




 なんで、こんな時に限ってベネットが!?

 ボクは思わず声を上げるのだった。









「それで、二人はこれからどうするの……」




 ベネットに説明してから、ボクと妹たちは朝食を摂っていた。

 そういえば昨日の一件の後に、二人の今後について話をするのを忘れていたのだ。ボクの問いかけに、サナちゃんとリナちゃんは、互いに顔を見合わせる。

 そして、ニッコリ笑って言うのだった。



「お兄ちゃんと一緒が良いって、言ったでしょ?」

「だから、私たちも王都で冒険者するよ!」

「………………」



 清々しい程までの、宣言。

 ボクはそんな二人を見ながら、苦笑いをすることしかできなかった。




「ま、まぁ……。なんとかなるでしょ……」




 そして、きっと大丈夫だ、と。

 そう自分に言い聞かせるのだった。


 


新作書きました。

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「【大器晩成】の少年、偶然に手にした【超速成長】で世界最強に。」新作です。こちらも、よろしくお願い致します。
― 新着の感想 ―
[一言] まだまだ甘えたい 盛りとか可愛いやん
[一言] ファンタジー系において、妹(弟)と言う存在は2種類しか存在しない。 兄(姉)の事が死ぬほど好きか、死ぬほど嫌いか…そして、前者の場合はほぼ100%、他のキャラ(特にヒロインorヒーロー)を…
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