ロミ。
場面はまた戻り俺の世界の神の間。
「そう言えばまたあいつがお前にぶつくさ言ってたぞ。ほとんど聞いていなかったけど。」
トリガーが誰のことをいっているのか俺にはすぐにわかった。
「どうせあれだろ?俺の創造してる世界が狭すぎるだとか、神というものは広い世界を創造してなんぼだとか、俺のことをバカだとかそんなことだろ?」
「そうそうそんなこと言ってた。」
ロミの事だ。
あいつこそ元々バカだ。
ほんとに単純なやつだから、爺が言った通り広い世界を創造したが、性格は俺に似ていたため彼女の世界の人口は少ない。
あいつの世界は一応、広い世界ではあるから魔王は送られなく、一部だけに人が集まっている。
当たり前のことだが土地というのは人がしっかりと手入れをして成り立っている、トリガーの世界で見たあの茶色い背の高い雑草が生えた空き地をみればわかる。
それがロミの世界はそれ以上に手入れされてない土地が広大すぎるほどにある。
それゆえ、簡単に言えばまるでクソみたいな土地になっている。
それだから、たまに俺とトリガーがあいつの世界に行って土地の整備をしてやっている。
くせに俺にはあたりが強いのなんの。
自分は一応は広い世界を創造したと言って、静かで、丁度よく落ち着いた広さの世界を創造した俺にまぁグチグチグチグチ言ってくるのだ。
たしかに今は魔王に侵入され、静かじゃないし、落ち着いてないし、地下で狭いだろうけどね、その時はとても良い世界だったんだよ。
気持ちを切り替えて俺はつづける。
「あいつはバカだから、まぁ言わせておけば良い、どうせあと数年後には俺たちにまた土地の整備の手伝い頼んでくるからその時頭下げさせれば良いだろう。それに俺それどころじゃないから。」
トリガーは笑って俺も笑って返す。
「そういえばあいつ、お前の世界に魔王が複数いるって教えたら面白がっていたぞもしかしたら見物にくるかもしれないぞ。ハハハハハハ」
トリガーのその台詞に俺の笑いは止まる。
ヤバイ、ヤバイヤバイ。
あいつが俺の世界に来てなにしだすかはもうわかっている。
俺の世界のどこかしらをいじって帰っていくのだ。
前回来たときは星をひとつだけ創造し帰っていきやがった。
わざわざそこに降りて何も住んでないことを確認してから星を消すのは本当に骨がおれた。
その点、今回はどこかいじろうにもいじれないだろうけど耳元でバカ連呼されたらたまったもんじゃない。
来るな来るな来るな来るな来るな
心の中でそうやって連呼する。
まぁお決まりなのだろう。次の瞬間、
「おっひさぁーー、バカの世界に魔王が複数いるって聞いたから来てやったよーバーーカ!」
「お引き取りください」
俺はロミの顔を見るなりすぐに追い帰し、何もなかったかのように振る舞う。
「あれ??」
トリガーをなにかを感じ取ったらしい、テレパシー会話をしているからロミの声は聞こえないはずなのに。
「気のせいだろう。」
俺はとりあえず否定した。